等々力陸上競技場の全面改修を推進する会では、実際に等々力陸上競技場を利用されている方々から寄せられた指摘・要望をもとに、競技場及びその周辺の施設・環境に関する様々な問題点を把握するに至りました。ここでは、それらの問題点を写真やデータとともに順次ご報告していきます。なお、等々力陸上競技場の全面改修を推進する会としては、川崎市に対してこれらの問題点の改善を要望していきます。
(13)身体障害者対応
■ メインスタンドの身体障害者席
メインスタンド中央最前列の身体障害者用観戦スペースは、屋根がなく、通路が狭いため移動も困難です。さらには、車イスに座った状態では柵があってフィールドが見づらいです。
メインスタンドの身体障害者席。屋根がないため雨天時は濡れてしまう
通路には階段が張り出し、排水溝もあるため、車イス利用者にとっては非常に移動しづらい。他の通行人とすれ違うことが難しい
■ サイドスタンド(ゴール裏)、バックスタンド
雨天時等には、車イス利用者はメインスタンドを避けてサイドスタンド(ゴール裏)やバックスタンドに移動、観戦することが多いですが、それらのエリアではコンコース上から観戦するしかありません。しかし、コンコースからでは他の来場者が視界を妨げ、競技を十分には見られない状態になりやすいです。
フィールドが眺めやすいバックスタンド上階に特別なスペースを設けてエレベーターで上がれるようにし、車イス利用者でも競技を存分に楽しめるようになればいいですが、現状ではそのような設備がないため、上階で観戦したい車イス利用者は、車イスを階段下に停め、付き添いの方等に抱きかかえてもらって階段を上り、一般席に座っているのが現状です。
■ その他
車イス利用者等は乗用車で来場し、競技場の側面に駐車できるのが理想だが、現在の競技場の周りには余裕がなく駐車スペースがほとんどとれません(川崎フロンターレの試合開催時には5台分を確保するのが精一杯)。競技場から離れた所に駐車場を設定すると、競技場までには凹凸の多い道がかなりあるため移動が非常に困難です。
場外から場内へ入るエレベーターは2箇所(メインスタンド両端)しかなく、また場内にはエレベーターがないため、移動についても観戦場所についても、健常者に比べて大幅に限定されてしまっています。
以上