2月19日(土)に開催されました「第1回 等々力緑地再編整備懇談会」についてご報告いたします。
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「第1回 等々力緑地再編整備懇談会」
2011年2月19日(土)13:45~16:00 於・会館とどろき
[当日資料]
■川崎市(総合企画局、建設緑政局)より
資料1:次第
資料2:等々力緑地再編整備基本計画【概要版】
資料3:等々力緑地再編整備実施計画の骨子
資料4:等々力緑地(航空写真)
[出席者]
・川崎市総合企画局公園緑地まちづくり調整室長 鈴木 賢二 氏
・川崎市総合企画局公園緑地まちづくり調整室担当課長 岡 正 氏
・川崎市建設緑政局緑政部公園緑地課長 大谷 雄二 氏
[主催]
川崎市
[参加者数]
約120名
[懇談会内容]
——–次第1 開会あいさつ——–
川崎市
この懇談会の内容を記録させていただきます。本日のご意見を、これからの再編整備に生かしていきたいと考えております。記録させていただいたものをホームページで公開させていただきたいと思います。
昨秋、今回と似たスタイルで私たちからのお話と意見交換をさせていただきました。今回、「懇談会」と名前をつけさせていただきました。今後も引き続きここで情報交換しながら進めたいと考えています。
この時期に開催させていただいたのは、川崎市として向こう3カ年のいろいろな事業の計画を、川崎市では「実行計画」と呼んでいるのですが、それをとりまとめておりまして、その中で3年間どういう事業をやっていくかということがおおむね明らかになってきました。そのことについて情報提供差し上げ、市の事業を直に私たちからご説明させていただく機会を設けた、というのが一つの趣旨です。
それからもう一つには、計画を具体化していく中で、皆さんからのご要望や、いろいろな情報を寄せていただいて、それを元にできるだけ良い事業になるように進めたい、というのが一つです。
川崎には大きな公園が3つあり、私の部署ではその3つを担当しています。この等々力緑地、富士見公園、生田緑地があり、中でも陸上競技場を中心として野球場も含めた等々力緑地の大きな運動施設の改築・整備が課題になっています。同じように、富士見地区にも川崎市の市立体育館がございます。あとは教育文化会館という施設も含め、いくつか大型の施設が老朽化してきたりしていて、建て替えなければいけないという状況になっています。
その中で、限られた財源の中でどのように事業調整しようかという中で、今回等々力の計画を示します。その調整に伴って、等々力をやや先行させ、その後に富士見の事業はついていく、という形です。一度に全部はできないという状況も説明させていただき、等々力の事業の推進に努めさせていただきたいと考えております。
——–次第2 「等々力緑地再編整備実施計画」のとりまとめの方向性について(報告)——–
今年の3月を目途に、実施計画をとりまとめていこうということで作業しております。お手元の「等々力緑地再編整備基本計画【概要版】」というのは、昨年10月に策定したものです。この基本計画を踏まえ、年度末までに実施計画を策定していくという作業を進めております。
(資料2「等々力緑地再編整備基本計画【概要版】」の読み上げ)
(資料3「等々力緑地再編整備実施計画の骨子」の読み上げ)
——–次第3 意見交換——–
ではこれから、忌憚のないご意見、ご質問をいただけたらと思います。
なお、この会をもってすべて終わりとは考えておりません。次第に私どもの連絡先を記載させていただきました。この場でもし言い忘れた、言えなかったことがありましたら、こちらにご連絡ください。
参加者
フロンターレのサポーターですが、いつも試合終了後に清掃活動をしています。そこでいつも感じるのですが、スタジアム内で雨漏りがしていて、早急に直してもらいたいと思います。
もう一つは、スタジアムの屋根。メインスタンドに屋根がなく、雨のときは客席がすかすかになってしまいます。メインスタンドにも屋根をつけてほしいというのがあります。
あと、清掃活動中に強い風が吹いているときにはすごく不便を感じます。風除けの対策もほしいと思います。
川崎市・岡氏
屋根、風除けの対策ですが、整備計画を来年度に策定してまいります。当然、どんな競技場にしようかということは皆さんのご意見を聞きながらやっていきます。今、屋根がないとご指摘を受けて、風の話もうかがっていますので、それらご意見も含めて、皆さんと一緒にまた来年度進めていきたいと思います。頻繁にこういった場を設けながら進めさせていただきたいと思います。
川崎市・大谷氏
風除けについて。コンコースが全部空いているので風がご迷惑になっているかと思います。一方、芝の養生にとっては、風は非常に大切なものです。例えば、一時的にその場所を閉めたり開けたりできるような設えにできるかどうか、そういうことも検討させていただきたいと思います。
メインスタンドの屋根について。昔からの課題です。やはりそれは十分考慮し、つける方向で検討させていただきたいと考えております。なお、昨年4月にサイド、バックスタンドの屋根が一部はがれました。今、特に屋根上部に関してコーキング工事、隙間を埋める工事をこのシーズンオフにやらせていただきまして、ほぼ完全な形になりました。
雨漏りですが、基本的には防水加工のやり直しをしなければならないと考えております。ただ、それをやるには椅子を全部取り外して、またそれをつけるという、時間的な部分もございます。今後、メインスタンドの建て替えが終わった後に取り掛かっていく形になるかと思いますが、その時期に関しては未定とさせていただきたく思います。皆さんからそういうお話があって、私自身も防水加工がおかしくなっているということは十分確認しておりますので、今後やっていきたいと思います。
参加者(川崎市陸上競技協会・赤地靖男氏)
等々力緑地再編整備検討委員会に加わっておりました。等々力陸上競技場は、陸上競技場であってサッカー場ではないと、そのとき確認しております。日程調整会議では、フロンターレの日程が多く入っていて、余ったところで陸上をやってくれ、と言われております。その実態を、皆さん知ってください。
サッカーと陸上がバッティングしている場合には、第2競技場を使って試合をできないものか、ということが出てきました。私は、条件整備をしなければできないと申し上げました。例えば、第2は6レーンしかないが最低8レーンないと試合はできません。もっと大事なことは、タイムを正式に出すための写真判定です。それがないと試合ができません。まず、第2競技場を整備してほしいと申し上げました。写真判定機を入れ、試合では1,000人単位の人が来ますからスタンド、トイレ、シャワーすべて必要です。行政からの答えは「やります」ということでした。検討委員会の涌井委員長は、赤地の発言を議事録に残すように、また曖昧にされるようならば自分が市と対決すると言っていただきました。
ただ、その後に何もありません。いつから実務者の会議をやるのか教えてもらいたい。
また、基本設計をやると書いてあるが、我々の意向がどう伝わるのか、それを教えてもらいたい。
川崎市・岡氏
実務者レベルの打ち合わせについて。陸上競技場については来年度に整備計画をとりまとめますので、その中で実務者やいろんな関係者、市民の皆様も含めた形でいろんな意見を聞きながら整備計画をとりまとめていきます。来年度早々からでも、スタートさせていきたいと考えております。
第2競技場について。赤地さんから検討委員会でお話が出たことはうかがっています。機能向上に向けて、特に市陸協の方々をはじめ陸上関係者の方々と調整していきたいと思います。一方で8レーンにすることについては、南側の多目的広場、運動広場に影響が出てきます。今ある緑地内の機能は市民の方々にとって必要な機能と市のほうでは考えております。どのタイミングでどういう方向性かということも含め、陸上競技場の整備と合わせて市陸協のほうとも調整を図っていきたいと思います。
参加者(川崎市陸上競技協会・赤地靖男氏)
第2を先行してやってもらいたいと何度も申しています。メインの陸上競技場を工事し始めたら、陸上が競技会を行いたくても行えない。それはできない、というお話は一言もないですよね。第2を先にやり、目途がついたらメインの陸上競技場をやってもらいたい。
第2は現在、3種公認競技場。6レーンしかなく、珍しい形をしています。第2を先にやってもらわないと全く行き場がなくなるのです。そのことを何回も言ってきているのですね。把握してくれていると思っていましたが、今までのお話を聞いていると、やっぱり分かってくれていない。
例えば高校の大会を、どうしても会場がおさえられずに多摩市の陸上競技場に行って行ったこともありました。1年間、どこかで大会を行ってくれと言われても、我々はとてもできません。だからこそ、第2を先にやってもらいたいと申し上げてきました。ご意見をうかがいたい。
川崎市・鈴木氏
赤地理事長とは今、お話があったようにやり取りをさせていただいております。検討委員会の中での確認事項にもなっています。本格的な工事が始まりメインの陸上競技場が使えない時期の代替施設としての第2の利用については前提になっています。諸室等トータルで考えると工事期間中は若干ご迷惑がかかることにはなろうかと思いますけれども、記録会・競技会が何らかの形で変わってできるような整備をすることはそこでの確認事項でした。進め方について、具体的な話を調整しながらいきたいと思います。4月からの等々力陸上競技場整備計画作りの中の一つとして、代替競技場の、本格的な陸上競技場としての第2の使い方を調整させていただくことは変わりません。
4月からの中で陸上競技場をどうするのか。おおむね秋から年末に向かって整備計画が作れると考えています。その後、予算の執行も含めて調整させていただいて、平成24年4月からは実施計画という実際の設計図を引くようなことをやります。その次の年から、平成24年になりますかね、工事に着手していくことになります。その中で第2を、機能向上と言っていますが、補完するような工事も調整を図っていきます。
参加者(川崎市陸上競技協会・赤地靖男氏)
今のお話は、言葉としては分かります。実務者会議は来年度ということで、具体的にいつかというのは全くないですよね。もっと早めて、何月からやるかということくらい決めてもらいたい。改築も、対話が月に1回じゃ間に合いません。回数を多くやって煮詰めていく。それをやっていただかなければ陸上はお手上げになります。早く決めて、我々に連絡してほしいと思います。
参加者
今、市のお二人の意見をうかがいましたが、お二人の意見に食い違いがあると思います。最初の方は「今の多目的広場は触ることができない」という言い方で、後からの方は「善処する」と。事務局内部での統一ができていないのではないか。
第2の現状を見ると、多目的広場のほうを触らないと拡張できないと思います。第2はコーナーの角度がきついということもあり、いい記録が出ない。公認もなかなかされにくい。
川崎市・鈴木氏
そういうことでご理解いただきたくないのですが。第2のトラックの拡張については、南側に広げるか北側かという議論もありまして、その中で、利用者のある施設の調整ということで調整に時間がかかりそうだというのを私どもは念頭に置いております。どちら側に拡張するのかということは、今後調整させていただく。検討委員会での確認事項を踏まえた取り組みをしていくことに変更はないということです。
参加者
多目的広場を、触る可能性もあるということですよね?
川崎市・鈴木氏
今はまだそこまで計画熟度がですね、それぞれ一つの施設を対象にする場合はそれに関連する施設の利用者ともお話ししなければいけない状況にあるんですけれども、そこのお話をまださせていただいていないので、今後それは調整させていただく。
参加者
まだ、いろいろな考える側面があるということですね?
川崎市・鈴木氏
そうですね、やりようは一通りではないと思っていて、その中でできるだけ調整が取りやすいような方法案というのをですね。これは私たちだけでは出てこないので、利用されている方と、あと具体的には整備をやる、設計とか事業をやってくれるような建設会社や土木会社などいろいろありますが、そういう方々のご意見も技術も含めて、どれが一番進めていくのにいいのか。そこの段階に入っていかなければならないので、4月からの中では、陸上競技場の整備計画を作って、基本設計に向かっていく中で、必ず技術者が外部から入ってきますので、その中で調整をしたい、ということで。今、決め打ちはできないということです。
参加者
第2は、下水処理施設の上に持ってくればいい。現在の位置にあるために、市民ミュージアムの観光が駄目になっている。ふるさとの森も含めて、面白みがなくなっている。
参加者
先ほどの説明ですと、平成24年度に基本設計・実施設計・整備着手で、25年度から整備推進となっています。これはあくまで、メインスタンドに手を着けるということですか。バックスタンド、サイドスタンドのことは平成24年度の基本設計・実施設計に含まれるのでしょうか? もしそうでない、ということであれば、等々力球場の基本設計が平成25年度ということで、それ以降に具体的な工事着手となると思うんですけれども。そこが具体的になった段階で、等々力陸上競技場のバック、サイドを含めた具体的な残りの工事手順が示されるのですか?
それから、工事中も一部不便をかけるけれど、陸上競技を全部ストップするわけではないという受け止め方でよろしいのか? あるいは、工事に入れば全く使えないのか、はっきり分かりません。陸上関係の方々は無理があるとおっしゃっているし、行政側は全部じゃないけれども何とかやりくりをすればできるというふうに言っているように思います。はっきりさせてほしい。
平成25年度に工事着手すれば、当然観客の環境を含めてサッカー(Jリーグ等)はできません、ということになると思います。最終的に、メインスタンドができて何年度から我々はまたサッカーを楽しめるのかを明らかにしてほしい。
それと、一つ確認です。陸上競技場のメインスタンドの改築となりますが、周辺では特に池側は非常に狭いですよね。池は現状のままなのか。池に手を着けずにアプローチを拡幅するなり動線確保をされるのか。
もう一つは、来場の際は一時に集中するわけでないが、終了時はバス停に行くまでの会館とどろきの入口のところ。広いアプローチから来て横断歩道のところでグッと狭くなりますね。ここは危険性がありますし、ここのアプローチを広げられないだろうか。これは改築計画とはかかわりがないわけですから、アプローチの危険性の除去をすぐ考えてほしい。
川崎市・岡氏
5点あったと思います。
陸上競技場の整備について。来年度の整備計画の策定は、メインスタンドだけのものではございません。等々力陸上競技場全体を含めた形の整備計画を策定いたします。整備計画を策定した後、平成24年度に基本設計と書いてございますが、これは陸上競技場全体の基本設計を行ってまいります。工事の進め方としては第1期、第2期工事と分けて進めていくということです。第1期工事としてまずメインスタンドのほうを先行させ、第2期工事としてサイドスタンド、バックスタンド工事のほうを進めてまいります。従いまして、どんな競技場にしていくのかというのは、緑地全体の計画を立てて、緑地全体の基本設計を終えた後、工事についてはメインスタンドを先行させていくということになります。
2点目と3点目ですが、工事期間中の陸上のやりくりができるのかというお話と、サッカーはいつになったら戻ってこられるのか。工事期間中の競技の開催についても、来年度取りまとめる整備計画の中で、関係者とも協議しながらどのような対応をしていこうかと考えています。考えられることとしましては、工事期間中は等々力陸上競技場で陸上競技をしながらやっていただくということが一つ。もう一つは、工事期間中もJリーグのフロンターレの試合を行っていただきながら、工事を進めるということも考えられると思います。いろんなケースが考えられますので、それらについて関係者と調整を図って、工事期間中の対応については進めていきたいと考えています。
4点目の池は現状のままかという話。陸上競技場の整備・改築にあたりましては、関係者の方々からも競技場周囲のお客様の待機スペースが狭いという指摘や、動線を確保しろといったご指摘を受けています。その辺りは整備計画の中で、周囲の環境整備についても具体的にしていきたいと考えています。検討委員会でも、池は非常に貴重な池なんだよと、緑として非常に貴重な資源なんだよというご指摘も受けていますので、池を現状のまま生かした形で競技場周囲の待機スペースや歩行者動線を確保できないかといったことについても具体的に検討していきたいと考えております。
5点目の正面広場やバス停までのルートですが、ご指摘のように、試合後に一時に人が集中するということはサポーターの皆さんや関係者の皆さんからも受けているところでございます。緑地内の動線についても実施計画の中である程度の方向性を出せたら、と考えております。あと、正面広場をメインエントランスらしく整備していくというようなことも考えております。
参加者
競技場から会館とどろきまでの横断歩道のところは、何も実施計画や整備着手までのところで検討するものではないわけです。要望が出てそれに添えるものは、その都度改善していく姿勢が大事だと思います。
それから、メインスタンドを整備しているときの競技の開催については、フロンターレや関係者と協議をして決めるということですが、その部分は平成24年度のどこの部分で明らかになるのですか? 基本設計・実施設計をまとめるときに明らかにするのか?
私ども見る側にとっては、多少の不便があっても今の競技場の場所で応援できることと、代替の競技場に行くということになると全然違ってくる。ただ、今の場所で見られるとしても絞った人数しか入れないということではそれも問題になります。どちらにしても、早め早めの対応をお願いしたい。
参加者
2つ質問があります。
整備計画の第4章の大規模施設の配置イメージに、大まかに配置が書かれていますが、この配置はこれで決定なのでしょうか? 陸上競技場は30,000~35,000人規模でそこに建つのでしょうか? また、メインスタンドから着手とおっしゃっていますが、メインスタンドの場所が決まれば当然陸上トラックの位置も芝の位置も決まると思います。その後、バックスタンドやゴール裏で35,000人規模を造ることができることが分かった上で、メインスタンドから着手することになっているのか、また、釣り池をそのまま残すという考えになっているのかを聞かせていただきたい。
限られた財源で行うということに関して。前回のお話し合いの中で、等々力陸上競技場整備基金の告知、活動が全然足りないのではと伝えさせていただきました。その後、川崎市のホームページの中に2千万円ほど募金が集まっているということで記載されていました。今後、例えば今販売されている川崎応援バナナなどの募金活動につながるようなものの告知を大々的にやらないのかな、と。川崎市の市政だよりなどにも一切そういうことが書かれていないのにこれだけの金額が集まっています。限られた財源と言っている以上は、そういったことも活動の一部として行政側でやるべきなのではと思います。
川崎市・岡氏
陸上競技場の30,000~35,000人というお話について。実は我々のほうもJリーグのスタジアム規約のほうを見直しており、35,000人という話もあるようで、そういったことも見据えながら今検討しているところでございます。来年度進めていく整備計画というのは、全体の整備計画ということになります。その段階で陸上競技場の全体像が明らかになります。従って、メインスタンドだけでなくサイドスタンドもどうなっていくのか、合わせて池がどうなっていくのかも決まってくると思います。
参加者
場所はもう、ここで決まり?
川崎市・岡氏
場所は、基本計画の中では「基本的に現位置で」ということで取りまとめております。「基本的に」つけましたのは、35,000人という話と周囲の環境、待機スペースや歩行者スペースが取れるのかということもございますので、そういったことも合わせて整備計画を取りまとめていきます。全体を見据えた形で進めていくということです。
川崎市・大谷氏
整備基金の件ですが、私どもなかなか広報がうまくいっていない部分がございます。これからやはり、具体的にもっと広報していかねばならないのではないかと検討はさせていただいております。例えば、寄付していただいた方のお名前をホームページ上に公表するとか、そういうことも取り組んでいかなければならないかなということも考えております。
2月1日現在の募金額が今表記されていますが、2900万円ちょっとだったかと思いますが、確認したところでは、3月1日になりますと多分3000万円を超えた金額が表記できるかと思います。その辺はしっかりと広報していきたいと思います。
池のお話が出ました。一方では、現在釣り池となっており周囲がすべてフェンスで囲まれております。一般の市民の方々が、ある意味では池に近づくことができないことがございます。一方では、あの水面は貴重な水面でございまして、いろんな野鳥も中の島にいたりしております。ホームゴール裏のファンの皆様の滞留スペースがないということですが、例えば今考えられることは、池にデッキを張り出して、池の水面は確保しながら上部を使えるような設えはできないのか、そういうことも検討していけないかと考えているところでございます。
参加者
池を潰さずに35,000人規模のスタジアムが建つという前提でお話をされているのでしょうか? デッキを造ることも考えているということですと、ホーム側のスタンドを拡張するスペースはないと思います。先にメインスタンドを建て直すとしてそこに2万人が入れるものを造れるとは思えません。当然、バックスタンドやゴール裏を拡張しなければならないと思います。今の場所をそのまま使うのであれば、スタジアムは造れないのではないかと思いますが。
川崎市・大谷氏
そうした部分も今、検討の中には入っております。
参加者
等々力の町内に住んでおります。
公園全体の計画というお話ですが、私たちが住んでいる住宅地も入っています。工場も企業グランドもあります。今回の計画では一次計画、二次計画に分かれていて、二次計画に回された地域を市は将来どういうふうにしたいのかが明記されておりません。土地の権利者がいて話がややこしくなるのでこのまま置いておいて、一次計画のところだけを進めていくということで検討されていると思うのですが、等々力緑地の広域公園としての市における位置付けと、多摩川の自然との連携。具体的にはどうしていこうとしているのか。本当はどうしたいと思っていて、住民等との協調の中でどの辺りが落としどころだと思っていらっしゃるのか。具体的に説明されていません。
地元の人たちは、競技に3万人も来られる、渋滞も起こったり、いろんなことが起こりますが、そうしたことにじっと黙って「自分たちとは関係ない」と思って見ている人が多いのですね。これは悲しいことじゃないかな、と。公園は愛される、地元の人たちが一番よく使うところであってほしいと思います。
今の権利関係等のところを将来どういうふうにしようとしているのか、川崎市として考えを示す必要があると思います。40年、風致地区で指定されているところですから。市として、こんな施設を持ってくると全体の計画としてよくなっていくということを示してもらいたい。住民に対しても不安のないように、世代が変わってもずっと不安を抱えたまま、整備計画を不安な心境で見ているのが実情です。
どんどん改善はやっていいのですが、住民のところは最終的にどういうふうに持っていったらいいのか、構想をちゃんと示してもらいたいと思います。
川崎市・大谷氏
確かに等々力緑地は昭和16年に都市計画決定されており、すでに60年以上経っている都市計画緑地でございます。その中に住んでいる皆様は、ある一定の制約を受けております。例えば建物は2階建で、容易に除去できる構造でなければならないとかです。場合によっては、今3階建までは可能なのですけれども、もう一つ、等々力緑地には風致地区というのが都市計画の規制としてかかっております。その制限というのは、道路から1mはセットバックしなければならないという規制です。その中で皆さんはお住まいになっている状況です。実は、以前は計画の網がかかっている地域の人たちからは、計画の網を外してくれというご要望が多かったです。制約を受けているので自分の土地の地価が上がらないということで。正直に言いまして、都市計画というのは将来を見据えた中で網をかけているということもございますので、なかなかそう簡単には外せないというのが、今もそうでございます。ただ、60年以上も前に制約をかけていて公園としての整備が進んでいないという現状もありますので、この度、長い間事業化が進んでいない地域をどうしたらいいのかという、長期未整備公園という言い方をしておりますが。例えば生田緑地、夢見ヶ崎動物公園にもまだまだ民有地が残っております。それをどうするか、考え方を昨年整理させていただいたところです。今後、例えば等々力緑地の網がかかっている皆様への意向調査ですとか、やっていこうと考えております。では来年やるのかというと、正直に言いまして、何百世帯もありますので、いつやるのかここで今明確にお答えできません。
一方で等々力緑地は防災公園という機能も備えております。住居の近くにオープンスペースが備えられているということもございます。この公園自体がよくなっていけば、規制がかかっていても、ここに住んでいてもいいというご意見も出てきているようです。地域の皆様のご意向をしっかり把握させていただきたいと考えております。
参加者
私が20年前に越してきたときからは建て替えも相当進んでおりまして、住宅の中身も相当変わりました。私は、公園計画をきちんと明示することによって、公園計画にふさわしい住宅のあり方、ガイドラインのようなものを示して、場合によっては地区協定とか、住民側の縛りで公園に見合ったものを造っていきたい、そういう誘導をしたいと考えています。
今、規制が緩くなり3階建が建つようになったんですが、そのことで決してすべてよくなったとは考えていません。むしろ、土手側に高い建物が建って住宅街としては異質なような形。公園の中の住宅という位置付けからは適当かどうか疑問を持っております。
公園をどうしたいか。その中に住宅があっても不思議じゃないですよね。工場や企業グランドも、環境的になじむような内容になれば支障がないと思います。全体計画の中で、多摩川との連携が書かれていますが、現実的にはどうすると触れられていないので、ただ言葉だけですね。
今、一番角に2つ歩道橋がありまして、1つはちょっと直せば何とか使えるかな、というものです。下水処理場のほうに渡っているものです。お金をかけずとも自転車等も渡れるものになるんじゃないかと思います。とりあえず、今あっても使ってない施設を使える形に少しでも改善していくことが取っ掛かりじゃないかと思います。工夫していただきたい。
下流のほうの歩道橋は市の施設ではありませんが、全く使われていません。手前に横断歩道があり、そちらが使われています。河川敷に行く自転車が危ない状況になっています。もう少しきちんとした形に、第一陣としてあそこをスロープのような形に、工夫すればできるのではないかと思います。
大きな目標を出した上で、ここはどうしても必要だと言えば、住んでいる人たちもそうしましょうという話になります。放っておいても、住民はそこで生活を続けていきます。話を早く進めて、生活再建を早く進めるというのが市の誠意の見せ方じゃないかと思います。今は、問題を後送りにしているだけですから。
参加者
中体連で陸上競技を教えている者です。
一つは、陸上競技場は現在は1種公認陸上競技場ではないということですね。「準」がつきます。なぜかというと、陸上競技では競技会を開催するにあたって、競技会のグレードによって第1種でなければならない、というのがあります。競技場の付帯設備として様々な項目が基準を満たしていないと公認開催ができないという、一つは競技場の問題です。その他には審判の問題や収容人数とか、一つ一つ基準がございまして、それをクリアしないと陸上競技場としての意味を成さないということで、1種公認というのは間違いじゃないかと思います。
それと補助競技場(第2)の考え方の中で「中学生や高校生の競技会・記録会が開催できるように」とありますが、一般の大会と中学生、高校生の開催基準についてはほぼ同じです。ですから補助競技場が、1種公認のサブ競技場として公認されていないわけですから、中学生や高校生がそこで大会をやっても公認されないということになります。メイン競技場と補助競技場は、補助ではなくてメイン競技場があって補助競技場の基準があって、その両方の基準を満たしたときに大会が成立する。もし日本記録が出てきた場合には、ここが公認されなかったり、あるいは非公認の記録になったりしてとんでもないことになったりするので、やはり1種公認としてのプライドを持つ、大会が開けるような競技場であってほしいと願うわけです。決して、中学生や高校生と一般の大会を区別しない考え方を持っていただけたらいいんじゃないかなと。そういうところから陸上競技場と補助競技場の使い勝手で論議されているような気がするんです。
我々としては、陸上競技場は陸上競技場として、川崎市は政令指定都市として非常に人口が多くて様々なものが開催されて注目を浴びているところです。市の方針としても、陸上・かわさき、音楽のまち・かわさきというようなことで、補助金も陸上競技のほうに出ているはずなんですが、等々力競技場が1種の公認競技場じゃない限りは、やはりそこで川崎市として1種競技場は一つもないということで、肩身の狭い思いもしているわけなんです。競技場や補助競技場の論議がされていて、先ほど赤地先生のほうからも補助競技場としての機能とありましたけれども、実は本競技場との一体化ということで考えていただけないと困ります。
市のほうで、陸上競技場の整備にあたって、その利用回数、あるいは最近ビッグな大会が来ていますけれども、あれの基準はどうやって、大会に出たときの基準がなされているのか。1種競技場としてのあり方をスタンスとしてしっかり踏んだ上で、競技場あるいは補助側のことを考えていただかないと、後になってなんだ!?ということになりますと、またやり直しになります。日本陸連のほうで認められないと、1種競技場としての認定がおりないわけです。決して、中学生や高校生に補助で競技会を開けというようなことは言えないんじゃないかと思います。この文章は、少し間違っているのでは、と思います。あるいは現在把握しているところがあれば、把握している現在の考え方を示していただければ。
川崎市・大谷氏
準1種じゃないか、というお話がございましたが、2008年北京オリンピックの予選会となった日本陸上競技大会を等々力陸上競技場で開催させていただきました。そのとき、日本陸連の検定も受けて1種の公認を受けております。合わせて、補助競技場は、1種の公認が取れるにあたってはその補助競技場が必要だということで、こちらも第3種の公認を受けている状況でございます。
参加者
私も中体連なのですが、中学や高校の大会を補助競技場で、という文章は削除していただきたいと思います。新聞にもそのように報道されています。市民はホームページなんかわざわざ見ません。新聞発表で「中学生、高校生は等々力が改築されて、補助競技場でやるんだから」と。ところが、本競技場で当然、やります。
フロンターレさんはだいぶ好意的にやっていただいて、日程調整させていただいています。本当に感謝しています。まだもちろん、我々の要望が全部通るわけじゃありませんが、共存していかなきゃいけないというふうにも思っています。それにもかかわらず、これでは中学、高校の大会が本競技場で開けません。「なぜ中学、高校が本競技場でやっているんだ」と言われてしまいます。ぜひ、発表の段階でも十分注意してやっていただきたい。あれを見ますと、本当に我々中学、高校の教員からすると、「川崎の子供はないがしろか」と。
スタンドだってできるかどうか分からない中、最低でも選手が1,000人来ます。その1,000人が補助競技場に集まります。雨でもやります。着替える場所もなく、ああいうところに中学生に行けという市の方針なんだと感じます。中学生、高校生のスポーツをどういうふうに思っていらっしゃるのか、根本的な考え方だと思います。
これを今、そちらの3人の方にぶつけてもどうということじゃないのですが、ここに来ていただいている方にだけでも分かっていただければ。決してサッカーを追い出したいとか、そういうつもりで言っているわけではなくて、サッカーも陸上も、等々力で一緒にやりたいんです。等々力でスーパー陸上とか素晴らしい大会を川崎の子供たちに見せたいんです。だけれども逆に言うと、川崎で県大会すらできないという現実もあります。そういった部分でサッカーと非常にもめているようにお感じになるかと思いますが、一生懸命調整をしながらやっていますので、「中学生、高校生」というような言い方をしないでいただきたいということと、とにかく陸上競技場でサッカーも一緒にやりましょうというスタンスをしっかり持っていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
川崎市・鈴木氏
ご意見賜りました。若干、誤解もあるのかもしれないのですけれども、昨年私たちがこの基本計画を公表したときに、「主な施設の整備の方向性について」と書いてありますが、ここの中に「陸上競技は陸上競技場での開催を基本とし」という書き方があります。ここの言い回しについても検討委員会で十分ご議論いただいて、実は、陸上競技場は元々陸上競技をやるためにできているわけですから、今後も引き続き中学生、高校生の大会も含めてすべての大会を陸上競技場でやっていただくというのが市の基本的な考え方で、検討委員会でもその形でまとまっています。
言葉が足りないのかもしれないのですけれども、検討委員会の中で議論されたのは、陸上競技場の改修工事に伴って、一時的に閉鎖があったり、ないしは一部利用できない区域があったりした場合には、補助競技場を活用していこうというのがまず一点です。もう一つは、フロンターレ、サッカーの方とも、興行を中心としたサッカーゲームということで、利用調整の中で先行していくつかの日程をおさえている実態もあってですね。直前になって開放される部分で、陸上競技がしにくいというご意見も十分うかがっているのですけれども。そういった中ともう一つは、陸上競技場の調整が競合したときに、仮に陸上競技団体が日程を先送りしたり、ないしは他の近隣の競技場で競技されている場合があるとうかがっております。そういったときに、例えばある種の競技については補助競技場の機能向上を図ることで、他の運動施設に行かなくても陸上競技場でできる可能性ができるというようなこともうかがっております。
そういう意味で言うと、現在の陸上競技場は陸上競技場としての機能をさらに高めていくことだろうと思うんですけれども、そこで中学生や高校生の大会もやっていただいて、なおかつ補助競技場についても、今までは記録装置等がないがためにできなかった部分で、そこも使えるというような、両方を見た計画になるということが調整されてきたことになっております。
最近出た新聞の中での表現で、場合によっては私たちの説明が行き届かなくて誤解をされているのかなと思います。中学生、高校生と変な切り分けを、線を引いているわけではなくて、アマチュアスポーツもそこでちゃんとできるんだという意味を込めた表現ということで、こういうふうになっております。
利用調整は利用調整でまた別の課題を抱えていると聞いていますので、そこについて調整させていただきますので、よろしくお願いいたします。
参加者(川崎フロンターレ元選手・佐原秀樹氏)
去年まで12年間フロンターレで選手としてプレーをしていて、いくつか利用者の立場から見てすごく不便に感じる点があったので、伝えさせていただきます。
一つ目ですが、普段なかなか行政の方々は選手のロッカールームに入ることは少ないと思いますが、まず空調設備の効きが悪いので、夏場は本当に暑いですし、冬は暖房がついているんですけど効きが悪いです。
それとロッカールームにお風呂がないんですね。他のスタジアムは結構、お風呂がありまして。特に夏場は中2、3日で連戦があるんですが、試合が終わった後に選手はできるだけ筋肉の疲れを取らなければいけないんですけれども、そのために効果的なのは交代浴といって水風呂に入ったり熱いお湯に入ったりするとすごく効果的なんですね。お風呂も作っていただきたいと思います。
それとロッカールームの形なんですが、今は長方形の細長い形になっていて、すごく狭いんです。着替えるスペースも少ないですし。選手は、特に試合前なんですが最後に円陣を組んでグラウンドに出るんですが、選手がどうしても溢れてしまうんですね、廊下のほうまで。細長い造りになっているので、できれば正方形にしていただいて、選手全員が円陣を組んでも大丈夫な感じにしてほしいです。
もう一つ、ウォーミングアップスペースですが、今はロッカールームからすごく遠いところにあるんですね。試合前は選手皆、集中力を高めていますし、ウォーミングアップスペースまで行くのに結構距離があるのと、一回外に出ないといけないんですね。そのときに集中力を維持できないというのもあるので、なるべくロッカールームのすぐ側に造っていただきたいなと思います。
それともう一つは駐車場ですが、今は競技場から100mくらい離れたところにあるんですが、明らかにキャパシティが小さくて台数をオーバーしてしまっています。ケガをしている選手やメンバー外の選手は車で来るんですが、駐車スペースが少ないです。そこも改善していただけたら、と思います。
これは僕自身だけの意見ではなくて、フロンターレの全選手の意見でもあるので、そこも踏まえてよろしくお願いします。
等々力陸上競技場というのはフロンターレの選手にとってもそうですし、サポーターの方々にとっても聖地なので、なるべく早く、周辺住民の方々のご理解もいただきながら工事に着手していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
川崎市・岡氏
ご意見ありがとうございました。来年度に整備計画を取りまとめていきますので、そのときには、こうやってお話を聞いたようにぜひ選手のお話も聞いてみたいなと思います。どうもありがとうございました。
参加者
これだけの人が集まって、皆さんが一人ずつ等々力緑地のイメージを持っていらっしゃると思います。この懇談会はその希望を話す会だと思っているのですが、この計画書(「等々力緑地再編整備実施計画の骨子」)では2011年の何月までに一体何をするのかというのが全く分からないと思います。ロングタームはこれでいいと思うのですが、2011年度は一体どういう計画になっているのか、そろそろ決まっている頃だと思いますが。
先ほどから、補助競技場は何を開催するのかこれから決めますというような話にもかかわらず、補助競技場は機能向上が2011年の初めから始まるスケジュールになっています。これはスケジュール表が間違っているのですか? それとも、何か決まっているのだけれども、例えば市のホームページに何か挙がっていて決まっているのか。できればこの場の討議には、そういうベースがあってほしかったなと思います。
川崎市・岡氏
はじめに陸上競技場の整備計画の話ですが、来年度4月からこの策定に向けた取り組みを進めていきたいと考えておりまして、今日こういった第1回懇談会という形で始めさせていただきました。陸上競技場の整備計画を取りまとめていくにあたっての皆さんのご意見を聞くのはこういった形がいいのか、そういったことも含めて、今日の会も含めて至急また具体的に。皆さんからのご意見の聞き方は具体的に、至急取りまとめてホームページ等にてまたお知らせしたいと思います。
スケジュール的には、来年度いっぱいを使って整備計画を立てるイメージではなくて、できれば、できればですけれども半年くらいかけて整備計画を取りまとめて、残りは基本設計や実施設計に必要な準備作業を進めていきたいなと考えております。ご指摘の通り、戻りましたら来年度の作業に向けまして、まずは皆さんのご意見をどういった形で聞いていくのがいいのかということを検討したいと思います。
同時にお願いなのですが、今日こうやって第1回という形で開かせていただいております。こういった会で本当にいいのかどうなのかも含め、資料1枚目の次第のほうに連絡先を載せていますので、「これじゃあ、思ったことが言えなかった」等でも結構ですので、個々のご意見をうかがえたらと思います。
2点目の補助競技場の機能向上のスケジュールですが、具体的には来年度いくつかの予算措置はしております。それを使っていくにあたっては当然、陸上競技場の関係者の方々と、来年度にどんなことをやるかについても至急調整を図って来年度以降の作業を進めていきたいと考えています。
参加者
競技場に関して。優先順位はバックスタンドが先だと思います。理由は、コンコース上が非常に混雑しておりまして大変危険だと思われます。
川崎市・岡氏
我々はすでにいくつかのご要望をいただいております。収容人員の拡大やいろんな観戦環境の改善。今ご指摘があったようにコンコースが狭い、安全性の問題等も指摘されています。そうした点をいろいろ考慮して、まずは収容人員を拡大していきたいという中で、メインスタンドを先行させるということにしたわけですけれども、今ご指摘のあったように、バックスタンドのコンコースが狭いというお話も承っておりますので、その辺りを並行してできるのかどうなのかも含めて、手順については今後具体的に整備計画の中で取りまとめていきたいと考えています。
参加者
等々力に居住されている方もいらっしゃるのでいい機会だと思うのですが、今、陸上競技をやっている場合、場内放送で大きな音を出さないんですよ。選手の呼び出し等も聞こえない程度に絞っています。本来、それでは選手の気分を高揚させるとか、そういうものにせっかくある設備が使えないのは非常に残念なことだと思います。競技場を改装するのであれば、騒音に対する配慮を十分していただきたいと思います。なるべく近所の方に迷惑がかからないということを優先して、しかも競技者がもっといい環境でできるということも配慮していただきたいと思います。
参加者
私、近隣ということで。音は、気になるケースとそうでないケースがあります。住んでいる人たちと競技する方とのコミュニケーションがある程度図られていれば。町内会とかそういう中で、まあ大会だからしょうがないなという感じになりますけれど。今は、競技団体と町内会とはあまりいい関係でないような感じがします。町内会でもたまに話題になりますけれど、招待されることもないし、選手とコミュニケーションすることもないし、ここでやっているだけだよね、という形になっていますので。日常的には、競技があるときには渋滞等で普段10分で行ける小杉まで30分かかるだとか。そういった問題に対して、一人一人の人が原因というわけではないでしょうけれど、困ったという話が出るのに対して、もう少しそういうコミュニケーションがあってもいいんじゃないかなと。特にサッカーとか、そういう配慮があってもいいんじゃないかと。とにかく、競技に集まる人のボリュームは3万人とかで、等々力の町内は200所帯くらいですから、ボリュームは全然違います。ですからそういう声はどうしても小さくなってしまうんですけど。等々力だけじゃなくて陣屋町もありますし、また周辺の町会もありますから、そういうところに対して、一緒になって応援できるようなそういう雰囲気を作るような配慮といったことをお願いしたいと思います。
それから逆に、公園の当局にお願いしたいのは、サッカーとかアリーナでとかイベントがあるときは賑やかでいいのですけれど、全部引き上げてしまって何もないときは寂し過ぎる感じですね。例えば競技場の裏等、あそこに人がいなくなったときのあの空間はどんなイメージだと思います? やっぱり不安ですよね。安全の面でも全体を考えて、24時間生活している人たちのことも。
これだけの空間がありますから、工夫すればオフタイムにランニングに来る人たちもいっぱいいますから、その人たちの施設を造ることである程度賑やかさを持ってくるとか。例えば食事をするところも全然ない。結構いい環境なのだけれど、スポーツ用の施設の機能のほうは気にされるけれど、そこでのアミューズメントというか楽しみの面はもうちょっと工夫して楽しい空間を、等々力緑地に行ったら楽しいんだよとなるような。夜だって景色はいいですから、上手にライトアップしたら結構いいアミューズメントの場所になるはずなんだけど、レストランもないし何も楽しいこともないし。込むのは桜の時期、それから花火のときだけですよね。それ以外はサッカーとイベントのときだけ。そういう落差をもう少しなくすような、楽しい空間に。日常的な仕掛けを考えたほうがいいと思います。
できるかどうか分かりませんが、メインルートにミニバスのようなものを走らせて、料金も往復で100円くらい出すくらいのチケットで乗れる形にして。動きのあるものがほしいんです。静かな公園もいいけれど、これだけの空間がありますから。これだけの空間に動きが、アミューズメントが何もないんですね。小杉からのアクセスも、等々力の場所は中途半端。それぞれの施設は結構離れていますから、なぜあそこが正面なの?と思います。バスが何箇所かに停まる形で、目的のある場所に自由に行く形が工夫されてもいいんじゃないかと思います。
多摩川ともつなげる将来計画も、そういったものと結びつけながらどういった形をやっていったら楽しい公園空間になるかを考えてもらいたいなと。スポーツ関係者の方々も自分の使うところの施設のことだけじゃなくて、公園全体が楽しくなるようなことも考えていただきたい。
川崎市・鈴木氏
公園全体の再編というのが今回の実施計画でやっています。検討委員会の中で整理はされています。正面広場へのバスの導入のようなこともずっと検討を進めていてですね。大きな等々力緑地再編計画の中で話すタイミングもありますので、協議が整い次第出していきたいと思います。
もう一つ、基本計画の第3章の(2)の④に「陸上競技場、硬式野球場は、一つの競技に特化せず多目的な利用などを可能とする複合化・立体化を検討し、使い勝手のよい施設をめざすこと」というのも検討委員会の中で確認された事項です。メインスタンドも含め、野球場もそうなのですが、スタンドの下に空間が取れますし、ビルみたいな建物になっておりますので、いろいろな施設を入れていきたいと。また⑤にありますように「陸上競技場は、競技やイベントを開催していないときは市民が利活用できるようにすること」ということで、そこでできることがあるかということで、年間を通せばいくつかそういう可能性もあるだろうということで議論されました。また⑥で「民間活力を導入し、多面的な運営が可能な施設の整備について検討すること」とあります。陸上競技場だけではなくて、公園全体をとらえていろんな動きができて、今で言いますと指定管理とか、委託とは違う方法で民間の方々に事業をやっていただく方法もあったりします。そんなことも検討の中に入れていますから。
恐らく、できるだけ寂しい期間が少ないようにと言いますか、やっていないときも何らかの形でお客さんが来ていただけるようなこともしたいと、これも確認事項にありましたので。
参加者
フロンターレサポーターの立場から、署名をやってきた等々力陸上競技場の全面改修を推進する会に参加してきました。いろいろな方々のご意見を聞いて、これまでもサッカーのエゴにならないような活動をやってきたつもりなので、引き続き皆さんのご意見を受け止めていければ、と思います。
感想としては、検討の叩き台があったほうが意見が出しやすいのかな、と思いました。これまで請願書等を出してきましたが、こういった話し合いの場でベースが何もないと、意見を出してと言われてもなかなか難しいです。
参加者
メインスタンド側から工事を開始するのはなぜでしょうか? メインスタンドにはロッカーやシャワー等がありますが、工事中に利用できるのでしょうか?
川崎市・鈴木氏
今考えているのは、できるだけ工事期間中も開催が可能なような工法ができないかと、技術を持っている会社に相談させてもらい、そういう提案をいただくような計画をしています。
なぜメインスタンドからかというと、メインスタンドは今、収容人員が小さいので、できるだけそちらを早く整備してそこを大きな収容人員にして、あと周辺の整備をやっていきたいということと、加えてどうしてもメインスタンドはとても古くなっていますから。それと屋根がない等、課題の大きさでいうとサイド、バックよりもメインのほうが早く手を着けなければいけない状況にあるので、最初にメインをやってその後サイド、バックに移っていくということで、できるだけ大会運営や観戦される方に迷惑がかからないという考え方で進めております。
川崎市・岡氏
来年度、陸上競技場は整備計画を作ってまいります。先ほど、選手の視点からもご指摘があったんですけれども、前監督もお見えになっているようなので、高畠前監督、一言いただければ。
参加者(川崎フロンターレ前監督・高畠勉氏)
長年コーチとして、去年は監督として等々力陸上競技場を使わせていただいています。私が現役のときに比べると非常に素晴らしい施設になったなと思います。ヴェルディ(川崎/当時)さんがプロ化になってスタジアム増設して25,000人という規模になりました。おかげさまで私たちは、市民やサポーターの方々に支えられて、2万人強が入る試合を行うことができるようになっています。ファン、サポーター、市民の方々に支えられているクラブになったなと思いますが、スタジアムに人が入り切らない状態になっています。それに観客の方々の動線など安全性が問題視されています。あとは非常に雨漏りがしていて危ないところもあると聞いています。
私事では、以前に記者会見のときに雨漏りがしてきたことがありました。あと、マッチコーディネーションミーティングというのを試合前にやるのですが、大雨が降って床が水浸しになってしまいまして、非常に臭いがこもってしまいました。職員の方々が一生懸命防臭して対応してくださったんですけれども。Jリーグで優勝を狙うクラブになって、マッチコーディネーションミーティングという非常に大事な会議の部屋が、臭うという感じでした。社長とも話して、こちらはホームであって出迎える立場なので、早めに行って換気などをしていました。
あと、ACLの試合前のマネジャーズミーティングは別の部屋で行うのですけれども、広くて応接間のような感じでいいスペースがあるのですけれども、老朽化していまして壁紙等が剥がれ落ちていてちょっとみすぼらしい状態です。アジア、世界に向けての大会を運営するにあたっていかがなものかなと。市民の方々に支えられ、大きくなったクラブのホームスタジアムとしてはどうなのかなと常々思っています。
スタジアムは、パッと見ると非常にいい雰囲気でやらせていただいていて、相手チームからも「等々力劇場はイヤだ」と言われるようになっているのですけれども、実際の中身は安全性のところでかなり問題があるのかなと思います。それに、記者会見やミーティング等、公式の場で迎え入れる側としてのケアとしてはちょっといかがなものかなと常々思っていました。
これを機会にJリーグ、日本はもちろんなんですけれども、世界に向けて通用するようなスタジアムにしていただけたらと思います。
川崎市・鈴木氏
今、前監督の高畠さんからご意見をいただきまして、スタジアムは特にそうで公園全体もそうなんですけれども、いろんな施設がスポーツをされる方、見る方、それと運営される方と大きく3つあって、それを大きく支援する方々がいらして、その他に地域を支える方々がいるということで、この計画を進めています。今いただいたご意見をさらに進めて。直前にもご意見ありましたけれども、具体的な案がないとなかなか指摘しにくいというのはもちろんのことで、それについては4月からの2011年度の中で、おおむね半年程度かけて整備計画をまとめていきますので。そのまとめの段階の中で、またご意見をいただければと思います。前監督、ありがとうございました。
川崎市・岡氏
第1回等々力緑地再編整備懇談会という形で行わせていただきましたが、引き続き第2回、第3回と、皆さんと直接接してご意見をいただく場、お互いにご意見を交わしていただく場を設けたいと思います。会議に対するご意見、今後の進め方に対するご意見、ぜひ次第のほうに問い合わせ先・連絡先を書いておりますので、こちらにご連絡をいただけたらと思います。
その他、本日この場で一言言っておきたいというのはございますか?
参加者
補助競技場ですが、先ほど4月からとおっしゃっていましたが、それを2月、3月からでもぜひ早めてもらって関係の方に話してもらって進めないと。補助競技場は今3種なのが今度は2種に多分なると思います。そうしますと屋根から水壕からいっぱいいろんな付属がつきますので、簡単に工事ができないと思いますので、早めに会議を設けていただきたいと思います。
川崎市・岡氏
はい、承知しました。他に何かございますでしょうか?
参加者
フロンターレのサポーターという立場で「等々力陸上競技場の全面改修を推進する会」を立ち上げて署名活動をしていました。そのホームページに請願書の内容等がありますので、ぜひご覧になっていただきたいと思います。
我々はサッカーだけじゃなく陸上の方や他の利用者の方や、サポーターの意見を吸い上げた請願書を出していますので、当然そちらにも試合のない日の等々力緑地や等々力陸上競技場のあり方、複合施設で競技場の中にスーパーやレストランがあったほうがいいんじゃないかという話も議論をしていましたので、ぜひ今日ここにいらっしゃる方々、お時間があったら請願書の内容を見ていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
参加者
一次計画の下水処理施設上部の地区にどんな施設を想定しているか説明していただきたい。制約があって駄目なものもあるでしょうから、制約条件からどんな施設が考えられるとかどんなものを造ります、ということを説明していただきたい。
川崎市・岡氏
「等々力緑地再編整備実施計画の骨子」の資料で、対象区域のところをご覧ください。青く塗ってある区域のことでございます。「公園として拡大するエリア」と記してございますが、現地は塀で囲まれておりまして地下で下水処理施設の建設を進めております。下水処理施設の建設に合わせて公園区域に編入していくとしておりますけれども、下水処理施設の建設スケジュールとしては平成36年度頃を目指して下水処理施設の建設を進めておりますので、ここを公園区域として整備していくのはそれ以降になります。かなり長期的な、先になるかと思います。その中でこの区域は多くの方々から、多摩川とのアクセスや緑の連続性といった指摘や、野球場を整備するといった請願が採択されているという状況もございます。
下水施設の上に造る構造物としては、対加重の問題も出てきます。例えば陸上競技場のような重い建物は建てられないといった制約もある土地でございます。
参加者
住んでいる側から言うと、そんな悠長な計画では困る。例えば、工事をやっているところの塀も、なるべく早く最小限にして、その周辺はランニングコースにするとか。そういうことを市が率先してやってくれなきゃ、周りに「いい住宅にしなさいよ」と言えません。市は優先して考えてもらいたい。あの地域を全部ずっと工事しているわけじゃないだろうから、見栄えのいい公園の計画にしてもらいたい。
川崎市・鈴木氏
周辺の整備、見栄えの問題等、それに一部公園に開放できる場所があれば、そういうこともして考えていきます。
ただ、一つだけ。多くの方、お住まいの方はよく知っていらっしゃると思いますが、「建設事業費がないから先までかかっている」とか、「お金をいっぱい入れてやればいいじゃないか」という声があるんですけれども、実際これは多摩川、具体的に言うと東京湾の排出基準があり、この間にその基準が上がっていてものすごくきれいな水じゃないと流せない基準になっています。そのプラント作りの部分、よりきれいなものが排出できるような高度処理の施設に変えることをやっています。実は、それに対して出来上がった設備はどこにもなくて、多摩川流域と東京湾に下水を流している地域では、すべての自治体が今、研究開発をしながら取り組んでいて、おおむね平成36年くらいにはその技術水準がクリアできて工事が終わるかなという形になっております。
下水の担当も含め、地域の方にもっと説明させていただいて、整備の進め方の相談もできるような機会を持って、調整させていただきます。一度、ご相談にあがりたいと思います。
参加者
そういうことはだいたい聞いております。ですが、全部の場所が同じ状況ではないから、使えるところは「ここはそういうふうにやっていく」と、やっているんだということを視覚的に見せてほしいということです。
町にも負担を要請するわけだから、市側も「ここはできるからやります」ということをやってほしいということです。
川崎市・鈴木氏
かしこまりました。
川崎市・岡氏
他にございますでしょうか?
川崎市・鈴木氏
今日はお休みのところお集まりいただきまして、貴重なお時間をありがとうございました。今日の懇談会につきましては摘録というもので、どんなご意見があってどんなやり取りがあったというのをホームページでご紹介したりしながら、多くの方とご意見を交換しながら進めていきたいと思いますので、引き続きお付き合いをよろしくお願いしたいと思います。今日はどうもありがとうございました。
以上