7月30日、川崎市から等々力陸上競技場メインスタンド改築工事の落札者が公表されました。詳しい内容は、以下の川崎市ホームページに掲載されています。
等々力緑地再編整備に向けて (川崎市HP)
また、「入札情報かわさき」内では、「観戦環境」や「見やすさ」、「動線計画」等の評価点について公開されています。
入札情報かわさき (川崎市HP)
→左上の「入札情報」をクリック
→「工事」内の「落札結果」にある「財政局」をクリック
→表示される「落札結果検索」ページにて、件名に「等々力陸上競技場メインスタンド」と入力し「検索」をクリック
→検索結果の中から件名「等々力陸上競技場メインスタンド改築工事」をクリック
→評価調書など関係書類がご覧いただけます
(当該ページは、システム上朝8時~夜20時までしかご利用できませんので、ご注意ください)
なお、今回の川崎市の公表内容はあくまで「落札者による技術提案」であり、実際に確定した設計ではありません。等々力陸上競技場の全面改修を推進する会としては、今後も実際の設計に向け、多くの市民が待ち望むスタジアムになるよう見守っていきます。
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■等々力陸上競技場の全面改修を推進する会 斉藤文夫会長 コメント
等々力陸上競技場の改築に関して、昨年11月に改築の進め方が決まり、そしてこの度、メインスタンド改築工事の設計・施工を行う落札者が決定しました。2008年から足掛け5年、「安全・快適なスタジアム」を目指して活動して参りました「等々力陸上競技場の全面改修を推進する会」としては、スタジアム改築が本格的に動き出したことを心から喜ばしく思います。
入札には3つの事業者から応募があり、どの提案も魅力的なものであったとうかがっております。その中でも、落札者である大成・飛島・小川・沼田・日本設計共同企業体のご提案は、「観戦環境」や「見やすさ」をはじめとする技術提案の全ての評価項目で他者を上回ったそうです。評価の内容としては、「スタンドは構造を工夫することにより、3者中最もグランドに近い」、「観客を巻き込むような新鮮で躍動感のある形態」、「観客の動線を的確にとらえ、トイレなど諸室の配置も利用者が使いやすい工夫がされている」等が記されています。また「第2期(サイドスタンド、バックスタンド)工事完成後は、より強い求心性が生み出され」るであろうことも評価されています。
市民・ファン・サポーターの皆様からいただいたご意見で構成された「一体感」コンセプトも採り入れられ、「可動席」等の「競技者と観戦者の一体感」が提案の中に含まれているそうです。今回の入札条件には元々「安全・快適」が必須要件として、また「川崎の魅力をPRする機能」を有することも含まれていることから、この落札者の技術提案は、ここにしかない「川崎のシンボルとなる、喜びと笑顔を生むスタジアム」造りにつながっていくものと期待しております。そのためには、今後行われる実際の設計が大変重要です。具体的な形状や機能について、今後も注目していきたいと思います。
加えて、ここで申し添えておきたいのは、今回の改築工事はメインスタンドのみだということです。サイドスタンド及びバックスタンドの改築は、2016年に実施予定の「事業評価」を経て初めて具体的な形になります。これに関しては昨年、阿部孝夫川崎市長とお話しさせていただき、全面的な改築に際して工期が2つに分かれてしまうのは致し方なし、しかし必ず実現させるべきもの、たとえ市長が変わっても次の市長に引き継ぎをしてもらう、という確認をとったものであります。日本で、もしかしたら世界でも画期的な、市民の皆様のご意見をコンセプトとしたこのメインスタンド改築が素晴らしい形に仕上がれば、サイドとバックの改築に向けて拍車がかかるのは必至でしょう。サイド、バックについては改築実現までの間、非常に多くの方々からご意見をうかがっている雨漏り等の老朽化対策を川崎市にお願いして参る所存ですので、皆様、今しばらくご辛抱くだされば幸甚です。
また、等々力緑地全体、特にスタジアム前にできる予定の広場の整備についても、スタジアムと連動して利用されるものですので要望を伝え続けていこうと思います。スタジアムとはそれ単体で完結するものではありません。周辺も含め、喜ばれるエリアをいかに創出できるかが大事でしょう。
今回公表された内容は、事業者があくまで「技術提案」として提出した資料であり、本設計は9月議会での承認後、10月に川崎市と事業者が本契約を交わした後に正式に始められます。221,216筆に達した署名にご協力くださった方々をはじめ、川崎市、各関係団体の皆様には、スタジアム改築がここまで至ったことに深謝致しますとともに、今後も続くスタジアム改築に引き続きご理解とご協力を賜れますよう、改めてお願い申し上げます。