等々力緑地再編整備に関する意見交換会のご報告

6月11日(土)に開催されました「等々力緑地再編整備に関する意見交換会」についてご報告いたします。

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「等々力緑地再編整備に関する意見交換会」
2011年6月11日(土) 9:10~12:00 於・会館とどろき

[当日資料]
資料1:次第
資料2:等々力緑地再編整備実施計画【概要版】
資料3:意見交換会 説明資料
資料4:新スタジアム クラブ案(暫定版/内容は随時更新)

[主催]
川崎市

[出席者]
・川崎市総合企画局公園緑地まちづくり調整室長 鈴木 賢二 氏
・川崎市総合企画局公園緑地まちづくり調整室担当課長 岡 正 氏
・川崎市総合企画局公園緑地まちづくり調整室担当係長 藤井 義章 氏
・川崎市総合企画局公園緑地まちづくり調整室職員 塚本 猛 氏
・川崎市建設緑政局緑政部公園緑地課長 鈴木 直仁 氏
・「等々力陸上競技場整備計画」策定支援等業務委託受注者 梓設計


[参加者数]
約70名


[意見交換会内容]

——–次第1 はじめに——–

川崎市・鈴木賢二氏

皆さんおはようございます。

前回2月に開催して、だいぶ時間が経ちますがその間、みなさんのご意見を調整しながら3月には等々力緑地再編整備実施計画を取りまとめた。そのあと4月ぐらいに内容を発表したかったという思いはありましたが、今日から3か月前に震災がありまして、その関係でお忙しくされている中、等々力アリーナの避難者のこともあり、今日になってしまいました。

等々力競技場の整備というのは私たち川崎市の3年間の実行計画の中に位置づけさせてもらい、予算はきっちりされている状況です。この3年間について申し上げると、簡単に言うと今年度は陸上競技場について言えば整備計画というのを年内に取りまとめる。そのほかに緑地全体の再編整備ですので道路の付け替えも含めて、池があったり、陸上競技場についてもその周辺の空間とか含めて大きな整備をしていこうと。今年度についてはそれについて動く。来年については陸上競技場の具体的な基本設計、実施設計という進め方で来年度中に着工していく。そういう形で今日一番みなさんに関心のある陸上競技場については工事に着工するという段取りを、ステップを踏みながら進めていく。

陸上競技場の整備というのは建築物ということでは、第3期の阿部政権の中では最大級ないし最大規模の事業だということ。その関係もあって多くの方々にご理解いただいて進める必要があって、最近で言うと5月くらいの期間は、各いろんな地域、経済連の団体のいろんな総会があって、周辺の町内会もそうですけど、そういったところに連日出向きまして、これまでの等々力の再編整備について役員の方々をはじめとしてご説明申し上げたり、商店街の会合に出向いたりして進め方について説明したり、ご意見をうかがったりして、そういう状況です。そういったことを皆さんにご理解いただいて、今後、来年の具体的な建物の設計に入ることに向けて、現在諸条件を含めて、要求水準とかいった言い方をするんですが、そういうものの整理を進めている。

従来から早くどんなイメージかを見せてくれといった意見もありますが、いわば自分の住宅を建てるようには等々力競技場はいかなくて、多くの方のご意見をうかがって、それから陸上競技場の立つその周辺、近隣の住宅地を含めて、それから緑地の中の配置状況、駐車場があったり、道路があったり、そういったもののそのままの形ではいかないと私たちはいかないと思っていて、大きな整備をひとつな牽引として等々力緑地を大きく再編していきたい。多少時間がかかっていると思っている人がいると伺っていますが、なかなか一朝一夕とはいかないのですが、必ずステップバイステップで実行計画が位置づけた通り、来年度の着工を目指して、そういった形で進めていきますので、今日もそれに向けてご意見をいろいろ伺えたらと思います。

——–次第2 川崎市説明——–

川崎市・岡氏

さっそくですがパワーポイントを使って説明させていただき、そのあと意見交換という形で進めてさせていただきます。推進する会の皆さんとは昨年の6月と11月とそして懇談会という形で今年の2月ですか、こういう形でお会いするのは4回目。2月にはサッカーや陸上、地域の方からいろんな意見を聞くことができたが、今日はサッカーの関係者、サッカーを中心に話をさせていただきます。

最近はホーム3連勝と。私たちもちょくちょく見させていただいて、最近ではジュビロ戦ですか、1-0で最初は曇りでしたが、途中で帰るころにはすっきりと、連敗中ということもあって、また今日も勝てないのかとイライラしてたら、最後劇的に小林悠選手が決めてくれて、そのあとにサポーターの皆さんが水をかけるシーンや天野さんといろいろやり取りするシーンを拝見したり、この間ですとガンバ戦ですか、安藤選手のファインセーブがあり、後半はずっと冷や冷やだったが、最後にケンゴ選手が決めてくれて、まさしくスタンドと選手が一体となった姿を目の当たりにしています。最近では等々力に試合を見に行くと雨が続いて、今日も雨でなんとなく今日も勝てそうかなと。でもやっぱりスタンドに屋根があると、いいなと思うし、今日みたいに6時半ぐらいから来られていると思うし、やっぱり早くくれば早く来たお客さんがどこかで試合を待つ場所があればいいと思うし、雨の日はゲートというかチケットのもぎりのとか入口検査のところが濡れなければいいと思うし、そういう当たり前の想いがあります。最近では横断幕ひとつ貼るのにもサポーターの方々のご苦労などもわかっているとは言いませんが、感じさせていただいています。まずはじめにありがとうと言いたいです。

ちょっと長くなりましたが、私のほうから資料に沿って説明したいと思います。

等々力緑地再編整備の主な取り組みについて、1点目は3月に実施計画取りまとめましたので、その5年間の取り組み状況ということで(1)ということで実施計画の地域への説明、意見交換会と(2)ということで実施計画の詳細を検討してますという話。さらに3点目は皆さんが関心が強いと思いますけど、陸上競技場についての状況を説明させていただきます。

3月に実施計画を作りました。実施計画の中で緑地の中の道路を車が通れないようにする。大きな施設を作るには周辺の地域の方々へ車をやめるようなことを実施計画の中へうたっております。私どもですね実施計画作成の地域の方々、中でも町内会や商店街の方々を中心に説明を続けて、今日もこのあと町内会へ説明にまいりますけど、そういった説明や意見交換会中でこういう意見としては収容人数が増えることで音が大きくなったり、道路渋滞を事前に知らせてほしいといった意見をうかがっている。あとですね道路いっぱいに広がって歩いたり、ポイ捨てをなんとかしてほしい、ルートをなんとか特定できないのか、地域の方々を中心に防災の拠点としてしっかりしてほしいといった意見を。池の周囲など緑地の中が暗い。さらにはフロンターレさんと連携してまちの魅力を高めていきたいといったご意見を。中にはここには載せられないようなご意見もいただき、整備していくにはお金がかかるが、それはどうする?お前たちの給料を減らせなどの意見もいただいた。我々もこれまで計画やってきて、それを財源に計画を進めていくんですよと話をしています。

2点目の(2)実施計画の詳細検討それについては緑や水、まとまりのある広場を作りましょうとかいうことは実施計画の中でうたっているのですが、それが具体的にまだ示しておりません。緑や水の再整備や緑地内の導線についても検討していると。緑地へのアクセス改善というようなことを打ち出しているが、具体的にはどうするか。もうひとつは駐車場の適正配置。例えば今実施計画の中では陸上競技場を大きくすることでその前にある中央駐車場が実施計画の中ではなくなっている。駐車場の数が必要だといった中で、緑地の中にどうやって確保していくか検討している。最後に震災後に公園に防災の拠点としてどのような利用があるのか見当していく。

ここからは我々がやっていること、地域の方々への説明、意見交換、緑地全体をどうしていくか。詳細の検討と陸上競技場の整備について検討していくことです。

今から3つ上げさせていただくのは、みなさんの関心が強いところ。ひとつめはどんなスタジアムになるかということ。これまでいろんな意見をいただきました。その意見がどうなるのかということじゃないかと。2点目は工事手順はどうするのということ。3つめはこれもみなさん関心あるところ。工事期間中はフロンターレの試合はどうするのかということについて説明させていただきたいと思います。

最近、うちのほうにも電話がありまして、小さなお子さんがいらっしゃる家庭で、気軽に自転車で試合会場に来るのですが、工事中見れなくなってしまうのではないかという心配をさせています。

1点目のどんなスタジアムになるのというところなんですが、ここに挙げさせていただいたのは私どもが議会などでも言っていることです。多くの人から愛されるスポーツの拠点にふさわしいスタジアムにしていく。試合のない日も人が集う場所。具体的にはどうやって進めていくのかというところ。私たちがやっていることはひとつは現時点での問題点・課題点を把握すること。これまでいろんな意見をもらっているので、改めて現施設の問題点・課題点を踏まえつつ、次に他施設も参考にと書いていますが、いろんな施設を見に行っています。中には収容人数やアクセスは素晴らしいが、観戦しやすさという点では観客席からピッチが遠いだとか、観客席の傾斜が浅くて、一階席から試合が見れないとか。トイレや売店が不足している。悪いレベルの競技場があったり、また海外の事例なども研究して座席数とかボックスシートの所有者やテナントの変更を前提にして可変性が高いスタジアムという考え方もある。一度建設してしまって、仕様変更ができないということがないようにしていく考えも海外ではあるようです。そういった他施設を参考にしている。民間の提案も活用をしながら整備していく。こういったことを前提にひとつは観戦環境の改善を。武田社長もおっしゃっていたが、快適で安全なスタジアムにしたい。

2点目は前回の懇談会の場で高畠前監督からもありましたが、競技者環境の改善をやっていく必要があると。

3点目としては運営機能の改善に向かっていく。ここには書いてないが、陸上競技場についても防災機能の充実を図っていく。どういう防災機能が供えられるのかというのを検討していく。

こちらは等々力陸上競技場整備に関するこれまでの意見ということで。たとえば請願の中であげられた課題や問題点、こうやってさせていただいた意見交換会であげていただいた意見をまとめたものです。こういった形で皆様からのご意見やご指摘を把握して、我々もそれについて議論しているところ。例えばメインスタンドの客席でカップホルダーの設置がありましたが、さきほど我々が他施設をいろいろ見ながらという話の中で、本当に全部つける必要があるのかと、逆にあえて全部つけないで席のグレード差をつけたほうがいいのではないか。そういったことを議論している。もうひとつ例をあげると、サイドスタンドのところで客席の一番下に立ち見席の確保などの要望もいただいている。今我々も試合を見させていただいていると、グランドレベルに非常に近くていい感じのスタジアムでいった意見もわかるが、Jの基準である立見席が席数にカウントしていただけないという中で、席数を確保していかないといけない。立見席を確保していけるのか検討をいうか議論をしている。ここに挙げさせていただいたのは、これまでの意見交換会、請願等でいただいたご意見でして、フロンターレさんからもいろいろご意見をいただいております。後程フロンターレさんのほうから説明していただきたいと思います。

どんなスタジアムになるのということで先ほどあげさせていただいた3つの中の観戦環境の改善ということで、みなさんの身近な話題について説明させていただきます。要望いただいた中で、やはりこれは困るなという意見は少なくて、もっともだねという意見が多い。ただ実現するにはどういう形で実現できるのか問題は出てくる。

課題や問題点として聞かれているのは雨対策。メインスタンド屋根の数だとか私も説明していてまったく足りていないと思いますけど、機能向上や適切な数の確保、観客席とトイレ先ほどお話しましたけど、カップホルダーやバリアフリー対応と、こちらも検討していきますが、観戦しやすい傾斜を保って、多様な観戦スタイルへの対応。最近、野球場の例で恐縮ですが、楽天やマツダの球場を見ますと、シートなどいろんな種類、いろんなレベルのスタンドがある。そういったことも検討していこうと。これも当たり前のことですが、授乳室も設置していくし、ホームサポーターが見れる大型映像機を設置していくことを考えております。安全面ですけど、みなさんからご指摘いただいていますが、コンコースの安全確保を保っていきます。スタンドやゲートとコンコースとのスムーズな移動をやっぱり確保していく。競技場内部だけでなくて、スタジアム周囲の通行導線や待機スペースを確保していく。さらに緑地内道路の再編と書いておりますが、皆様がお帰りいただく途中に車と公園内で交錯するということで公園内は車を通させないでくれと言われています。非常に当たり前のことをここには書いていますが、ごく一例なので、こういったことを含めて検討していくところです。

どんなスタジアムになるかというところで、これは実施計画にも書いてあることですが、施設規模は3万5千人程度を目指しております。3万5千人にしているのはJリーグの2020年の検査要項案が3万5千人になっているので、目指していきますがこれから実際に検討していく中で、ガラガラ感があっていいのか。スタジアムの雰囲気を大事にしているので、大きいのを作って、あまりにもガラガラ感あっていいのかなと内部では検討している。

あとは3月の実施計画の中では今の位置で公園内の歩行者の通行、待機スペースを考慮した整備を進めていく。

こういったことを踏まえて、今年の秋ごろにスタジアムの機能だとか設備だとか整備水準を聞いて、整備計画という形で取りまとめていきたい。整備計画作成にあたって、今作成しようとしているところですが、構造だとか施工方法について広く民間事業者から意見を聞きているところです。

今うちのほうで技術的な検証をしているところで、お願いしているのは梓設計に委託をお願いしているところ。梓設計は埼玉スタジアムや新潟の野球場を設計された梓設計さんに力を借りて、いろんな検証したり、今の等々力の改修にあたっては、工事期間中にどうすればいいのか大きな課題のひとつ。それについてはいろんな建設事業者にお話しをうかがっているところ。

この先、どういう風にしていくのかというと、例えばスタジアムについて、ほかのスタジアムの例ですが、いろんな事業者に提案を求めて、それを選定をしてこんなスタジアムにしていこうとした例。(写真を見ながら)こちらについては、こういう進め方をしたのは行政でもなく、クラブでもなくてスタジアム建設団体。仮にこれをGとしましょう。いくつかの事業者に提案してもらい、この場合は3社。これをコンセプト、デザイン、環境への配慮、コストなどをひとつの提案を絞った例です。この例の場合は、事業者を1つに指定して条件をつけている。条件としては3万以上のサッカースタジアム、陸上競技場の建設実績のある事業者だけが選ぶことができるという条件をつけている。

これはほかのGさんの例ですが、絵を書いて進め方をしているところもある。私たちもまさしく今の現状はどういった点が悪いのか、ほかのスタジアムはどうなっているのかというところを確認しているところ。今後の進め方としては、こういった進め方もあって1社に絵を書いてというやり方ではなくて、いくつかの提案の中から選ぶという進め方も考えられるのではないかと思っています。

2番目の工事手順はより良いスタジアムを着実に作っていくには財政状況もあるが、こちらについては段階的に進めて、工期を分割して1期工事として、収容人員の拡大とか屋根の仮設が見込めるメインスタンドを先に整備していく。工期としては平成24年度からおおむね2年間をかけて、第一期工事としてメインスタンドを整備したのち、引き続き2期工事としてサイドスタンド、バックスタンドを整備に入りたいと考えている。

あと工事中のフロンターレの試合はというと、等々力緑地の再編整備を検討する中で検討委員会という会で検討したのですが、継続的な競技開催が大事なんだよという意見をいただいている。さらにフロンターレは川崎市にとって大事な宝。みなさん身近なところで見たいと言われている。なので工事中についても施設閉鎖をしない方向で検討している。

ただ陸上競技場ですが、ほかの競技もあり、ほかの競技も陸上競技場を使いたいといった意見をいただいているので、サッカーをやりながらほかの競技も等々力でやってもらいながら工事ができるのか、我々は梓設計や民間の事業者にヒアリングをしているところです。ヒアリングもしながら、できるとなれば、当然検討の中で安全性が問題になってくる。それと収容人数が問題になってくる。そういった問題をフロンターレさんや施設利用団体と調整を行って、具体的に工事期間中も試合をやっていただけるよう検討している。我々が陸上競技場について検討していることは以上になります。

川崎フロンターレ・岩永氏

フロンターレは、こういうスタジアムがいい、もっとこうしてほしいと細かいところまで川崎市に意見を投げています。分量と詳細さからして、川崎市からのご説明にはうまく盛り込みきれないということで、私のほうからクラブの案を説明させていただきます。

大前提としてお伝えしておきたいのですが、これは、あくまで暫定版です。この内容で完璧と考えて終えるつもりはありません。それとご理解いただきたいのは、クラブは競技場や土地の現場計測等や法的な詳細調査がすべてできるわけではないということです。実際の設計がきれいにこのままいくことはまずないと、念頭に置いてお聞きください。

また、クラブでは日々スタジアムを視察したりしておりますし、逆に言うとフロンターレの案がダメだと、皆さんからすごくいい意見をいただいたり、もちろん川崎市が作られるであろう案も、こういった解決があったのかという案が出てくれば、このクラブ案にこだわる必要は全然ないと思っています。資料も平成23年の1月と書いてありますが、それ以降クラブの中でももっと検討を進めています。決してこの形でいこうとは私たちも思っていません。よりよくしていきたいのでイメーズ図も含めてどんどん変わっていくと思ってください。ちなみに現在のイメージ図は、私自身、すでに描き換えたく思っています。メディアの皆さんもフロンターレの案はこれですと断定して報道なさるのはやめてください。この暫定版で話が止まってしまっては、より良いものに進んでいかないのでお願いします。

フロンターレの案は川崎市からだいぶ前に出ていた条件は踏まえた上で書いたものです。そうしないと絵に描いた餅にさえならない話になるので、踏まえています。第1種の公認の陸上競技場であること。現在の位置であること、収容人数は3万5千人。あとは周囲のスペースに配慮すること。実施計画にも書いてあるようにそのあたりのことも踏まえた図になっています。

次のページはコンセプトとありますが、コンセプトというよりはポイントととらえてください。当たり前ですが、楽しく快適で迫真性がある一体感のあるものを目指したい。それとすべての人が使いやすい、安心安全な施設。環境、周辺住民等もちろん電力なども含めてですが、騒音問題も含めて等々力陸上競技場はわかるとおりコンコースからかなり吹き抜けになっている。さらにいうとゲストをもてなすホスピタリティ。多様な席種とかそういったものになります。競技者、管理者、メディアが使いやすい、それと経済性への配慮。

特徴的なのは3万5千人というJリーグの2020年要項がありまして、そこを目指さないといけない。建蔽率だとか土地の広さ等々を考慮した結果、可動式スタンドつける方向で考えました。

簡単に理由を言いますと、左上の図が今の等々力陸上競技場の形です。サッカーを見るには青い線のところ、陸上を見るには赤い線のところなんですが、要はサッカーの試合がちゃんと見えるか、陸上がちゃんと見えるか検討した結果です。写真でわかるとおりバックスタンドに座った時、陸上トラックは結構見えないです。よく言われるのは、サッカーでは人の動きがイレギュラーで、陸上のようにまっすぐ走るだけではないじゃないですか、人の目の見え方というのも結構違ってくる。例えば、頭の上何㎝の空間がなければ人が通っているのはわかりづらいというのはあるので、そのへんをいろいろ検討しました。

まずは右側A案のところでは一層式で作ってみたところ、「×」になっている理由は客席数が全然足りない。雰囲気的にはいい面あるんですが。例えば人の盛り上がりの輪が一階と二階に分断されなくて、応援が広がりやすい国立競技場のイメージに近い。こういうのも検討したが、何より席数が足りなくなってしまうので、今のところこの案では難しい。

続いて左下のB案は、二層式になった場合。「△」とした一番の理由は遠いことですね。今の等々力陸上競技場の二階席の一番遠いところの距離よりもだいぶ長くなってしまっている。ということで臨場感にかけてしまうところがある。あとは席数が足りない。

ということでC案のように、二階部分をピッチに近づけてみました。席数がある程度追いついてきたがまだ足りていない。

そこでC案に可動式スタンドをつけたのがD案です。これで3万5千に届く。何より陸上トラックがあるので、普通であれば8レーンギリギリのところにスタンドは作れないので、可動式スタンドが可能であれば、足がトラックの上に乗らない限界のところまで可動式スタンドを伸ばそうとしている感じです。陸上トラックの上にスタンドを乗せるのは欧州のトラックなども見たが、どこを見てもトラックの上に乗せるのはトラックがどうしても傷んだり、へこんでしまったりするのでできないと言っていたことを踏まえて考えました。それが法的なものも含めてクリアになればこれが理想かなと。

その次に関しては駐車場関係、メインスタンドの諸室の配置。これも本当にこのように設計できるかは分かりませんが。

駐車場も先ほど川崎市からあったように足りないということで、スタジアム内に作ってみました。

メインスタンドのほうはいろいろな機能を、サッカーも陸上もしやすいような形で書いてみました。ポイントは2つありまして、サッカーの国際ルール、ACLに出場する場合に決められているのは、競技者のゾーンとメディア、VIPのゾーンをはっきり区別しないといけない。導線等もかぶってはいけない。それを一番下の図を見てわかるとおり、青いところ競技者ゾーンを真ん中に固めて、右のほうにVIP、メディア等を固めてという構図になっています。

次にスタンドのイメージです。先ほど行政のほうからありましたけど、いろんなタイプの席種をどこにいくつ作るか。伴いましてコンコースに、基本的にグルッと1週回れる形にして売店、トイレ等の数を確保できるように今のところしてあります。

続いてエコに関することですが、いろんなパターンがありますが、太陽光発電とか取り入れられるだけ取り入れていこうという例を挙げている段階です。

続いて、直接みなさんが関係するところではないのですが、TV中継等の対応。例えばW杯でピッチの上をカメラが移動しているが、そういうのをできるように一応図面上に書いたものです。

それで、今までお話してきたことを踏まえて書いたイメージ図がこれです。鳥瞰図と地面レベルからの図、あとは内観です。そのうちまた、この図は作り直したいとは思っています。

また細かい平面図も4階ということで書いて並べてあります。一応このメインスタンド側の階段、コンコースを高くして全体的に上に積まないと、面積が変わらないで3万5千にはならないので、上に伸びます。階段登ってコンコースと。逆に階段の下なり、上なりに、売店やレストラン、ミュージアムとか入れたいなと思っております。他の階段の下にはトイレやチケット販売所など。要はスペースがあるのでここを使いましょうという提案です。

2階ですが、実はここはちょっと特徴になるかなと思うことがこの図の中に描かれています。というのは上に積んだ分、コンコースを上に持っていった分、コンコースの下に1階だけでなく、中2階のように空間ができるということになるので、そこにラウンジを入れています。ここは欧州ではよくあるように、いわゆるVIPが入る来賓室だけではなく、一般の人がお金をちょっと高く払ってこのラウンジに入り、ハーフタイムには少し休憩して、試合はスタンドで観るというようなサービスができるような場所をいろいろできるかなというのが中2階です。コンコースの下1週分スペースがあるので、今あるエンタの広場のようなイベントごとやみなさんが溜まれるような場所を、コンコース下に作ることを考えています。加えてこのゾーンというのはコンコースの下で一番外側にありますので、例えば外壁を全部ガラス張りにすれば外から全部見られるわけです。イベント広場のところが外も中もお互いに見られる。公園の景観が眺められる場所というのは利点があるでしょうし、先々、試合以外なところでお金を生めるような面も含めた競技場使いができるかもしれません。

今お話しした概要は、仕様書としてもまとめています。現状の等々力陸上競技場については一番左の列。2番目の列がクラブの意見。数字はマックス入れていますが、マックスで入るとは思っていません。何を削れば一番バランスよく入るか、設計と照らし合わせながらやっていきたい。また、仕様に関してはいろいろな基準があります。2010年のスタジアム検査要項、これを満たしていないとJリーグ参加資格が取れない。さらに横に2020年スタジアム検査要項があります。これは先のことだが、かなりレベルの高いことが書かれている。しかし、そこを踏まえたものを考えてやっていかなければ。それと並行してJFAがスタジアム標準というものを作っている。さらにはACL用のスタジアム規則がある。簡単に言うと、国際サッカーを行える基準。これを満たしていないとACLに出られない。クラブライセンス制度が近々に始まる予定ですが、J1のライセンスを取るためにはACL用の国際サッカーができる基準を満たしていないと、J1で戦わせてもらえないでしょう。これは毎年微妙に変わっていますので、随時追いかけていかないといけない。最後に、1種の陸上競技場の規程も踏まえています。

これを全部川崎市に渡してあって、Jの要項なども把握していただいて、それに見合うスタジアムをぜひ作ってもらいとお願いしています。

お伝えした通り、このクラブ案は今年2月までの段階でクラブが出した案です。現在では、ここに追加・修正すべき項目も挙がってきています。追加で、参考にしながらいろいろと考えていきたいと思っていますことの例を、クラブが視察に行き撮ってきた写真でお見せします。

■一般観戦客用ラウンジ[セルティック(スコットランド)]

■一般観戦客用ラウンジ[ハーツ(スコットランド)]

いわゆるVIP(関係者)ではない一般の観戦客でも、試合の前後やハーフタイムに飲食を楽しめるラウンジ。暑さ、寒さをしのげるとともに、元選手やスタッフが来室してトークするなどのサービスがある。

■企業交流[ヤングボーイズ(スイス)]

企業等が購入するビューボックスのバックにあるラウンジには、関係企業が名刺を設置できるコーナーが。スタジアムはビジネス交流の場にもなっている。

■客席に近い入退場ゲート[セルティック(スコットランド)]

ゲート数が多いため客席からすぐに場外に出られる。これが可能になるにはゲートの外にスペースがあるかどうかにもよるが、特に災害時対応を考えれば“スムーズな出入り”ができる構造にはしておくべき。

■出入りしやすいゲートの構造[ヴォルフスブルク(ドイツ)]

ICカード利用のターンスタイル入場ゲートを両サイドに配置。退場時にはゲート正面の柵を開け、大勢の観客がスムーズに出られるようにしてある。

■スロープ状の出入口[スタッド・ド・フランス(フランス)]

コンコースから場外のほうを向くと、幅広い緩やかなスロープが。目の前はすぐ場外で、8万人が15分で外に出られる。

■クラブカラーに染まったスタジアム[ヴォルフスブルク(ドイツ)]

■クラブカラーに染まったスタジアム[ディナモ・ドレスデン(ドイツ)]

スタジアムの内外がクラブカラーに染まっている。“ホームタウン”、“ホームスタジアム”という雰囲気が飛躍的に増す。

■複合施設:ショッピングセンター[ヤングボーイズ(スイス)]

試合開催時以外にも収入が得られる策として、スタジアムの下にショッピングセンターを併設。等々力緑地の場合、公園条例の制約でこのようなショッピングセンターは造れないかもしれないが、「人が集まる=収入を生む」機能を複合させることは意味がある。公園に対する親しみ、人が集まることによる犯罪防止等にも役立つ。

■複合施設:ホテル[コベントリー・シティ(イングランド)]

メインスタンド内にあるホテル。ベランダは観客席に直接つながっている。試合時にはビューボックスとして利用される。

■伝統を感じさせる造り[レンジャーズ(スコットランド)]

メインスタンドは英国の文化財に指定されている。中の通路もスタジアムとは思えない格式が感じられ、至るところにクラブの長い歴史が掲げられている。

■開閉式のスタンド外壁[バーゼル(スイス)]

芝にとっては風が吹き抜ける環境が非常に重要。ただし試合時には観客や各ブースに強風が当たると事故につながりかねない。この相反する2つを兼ね備えるのが開閉式の外壁。通常は開けておき、試合時には閉じる。近隣への騒音防止にも役立つ。

■ガラス張りの通路、ラウンジ[ザンクト・ガレン(スイス)]

スタンド内の通路やラウンジからピッチが眺められ、後ろを向けば外の爽やかな景色が広がっている(このスタジアムではすぐ外に森とクラブの練習場があった)。ピッチ、スタジアムを誇りながら景色も楽しめる空間は、試合時はもちろん試合がない日にも使い勝手がよさそう。

■可動式スタンド[スタッド・ド・フランス(フランス)]

陸上トラックがありながらUEFA(ヨーロッパサッカー連盟)が定める「エリートスタジアム」に選出されているスタジアム。サッカー等の開催時にはメイン、サイド、バックスタンド全ての1層目がピッチに近づくため(トラックに脚が載らないギリギリのところまで)、かなり近い位置から試合観戦ができる。

■車両が通れるコンコース[味の素スタジアム]

コンコースの売店等の充実、加えて清掃やスムーズな会場設営のためにも、車両がコンコースを通行できることが重要。

■突き出したスタンド[味の素スタジアム]

メインスタンドの端の部分が突き出し、ピッチに近くなっている。陸上競技に影響を与えない形であれば、スタンドの形状に凹凸があってもいいのでは。

■ビューボックス[東京ドーム]

企業等に販売し、大きな収入源となっている。東京ドームホテルが携わっており、質の高いケータリングサービスも実施されている。

■スタンドや屋根の形状による雰囲気作り[ユアテックスタジアム仙台]

サッカー観戦には「低くてまっすぐな屋根」がよいとされているが、屋根の先端部分が適切な位置にあれば、後部は曲がり下がっていても雨の吹き込み防止に支障はない。よく「雰囲気がいい」と言われるユアスタだが、声援の反響や劇場空間的な雰囲気を創り出しているのは、後部が下がって丸く囲われているスタンドと屋根の構造も影響しているのかもしれない。

■正方形のロッカールーム[ユアテックスタジアム仙台]

現在の等々力陸上競技場のロッカールームは細長い。選手入場前、選手たちは円陣を組んで気持ちを盛り上げて出ていくものだが、あまりに細長いと円陣がまともに組めない。その他の使い勝手を考えても、正方形に近い形状のほうがいい。

■場外スロープ下の雨天走路[宮城スタジアム]

陸上競技場ではメインスタンドまたはバックスタンド下に雨天走路があるのが一般的だが、スタンドから伸びたスロープの下を有効活用し、そこに走路が設けられている。

■装飾[クリネックススタジアム]

街の内外から人が集う場所であるからこそ、スタジアムは楽しく、親しめる姿が望ましい。単純にカラフルにすればいいというものではなく、ディテールにこだわった造りが“ワクワク感”を醸し出す。スタジアムとは、街の“顔”になれる存在。その街に、集う人々に合った面影を持っていてほしい。

■ピッチの見えるレストラン[ホームズスタジアム神戸]

ゴール裏のスタンド下にあるレストラン。試合を間近で見ながら食事を楽しめる。試合日以外も営業し、併設のスポーツジム利用者等からの集客を見込んでいる。

■室内ウォームアップ場[ホームズスタジアム神戸]

陸上競技場ではアップ場がメインスタンドとサイドスタンドの間にあるのが一般的だが、サッカー国際試合のルールにある「選手とその他の動線の分離」に照らし合わせても、また何より選手が試合に向け集中できるためにも、アップ場はロッカールームの隣にあるのが望ましい。天井の高さが問題になるが、配管・配線等をある程度考えれば可能になるはず。ホームズスタジアムでは、諸室の天井の高さが260cmなのに対し、その並びにあるアップ場の天井は3にしてある。

■トイレの配置[長居スタジアム]

トイレ設置にあたり重要なのは個数と“位置”。長居スタジアムではトイレの位置を何箇所にも分散させることで、長蛇の列ができるのを防ごうとしている。

■売店[長居スタジアム]

スタジアム外壁に売店がいくつも。一箇所集中で大きいものを造るより、小さくても分散させたほうがいい設備もあるだろう。

■人々で賑わう公園[長居公園]

ジョギングする人、犬の散歩をする人、スケートボードやサッカーをする子供たち、日向ぼっこするご老人、ダンスの練習をする若者……。長居スタジアムのある長居公園は人で賑わい、明るい雰囲気が広がっている。2つの駅に挟まれた立地のためでもあるだろうが、この公園が“そこに居やすい”何かを備えているからでもあるだろう。そういった雰囲気を創り出そうとするなら、造りと運営方法が重要なファクターだと思われる。

■多種多様な席(観戦スタイル)[Mazda Zoom-Zoomスタジアム広島]

テラスシート、突き出した2階スタンド、パーティーフロア、バーベキュー可能エリア、寝そべり席、畳敷き席、スポーツバー、ラグジュアリーフロア、ブリッジ上のテーブル席等々、非常に多彩な席種がある。「いろいろなところから、いろいろな見方を楽しんでほしい」という考えから設置された。

■遊び心[Mazda Zoom-Zoomスタジアム広島]

スタンド内に突き出たバット、外野コンコースには世界的話題となったスーパープレーの実物大人形。球場のあちこちにファンを楽しませる仕掛けがある。

■コンコース[Mazda Zoom-Zoomスタジアム広島]

場内を一周しているコンコースを、ファンは試合中に練り歩く。売店は数多くあり、種類も多彩。とても一度の来場ではすべてを経験しきれない。それが広島東洋カープの狙いであり、「次はあの席で観戦したい、これを食べたい!」と思ってもらえるような会場運営を行っている。まるで祭を楽しむように、縁日を満喫するように。一度来場した人はスタジアムの虜になっていく。

川崎フロンターレ・岩永

以上です。こういったことをさらに検討し、意見として川崎市に伝えていきます。特に、マツダスタジアムを使っている広島東洋カープのように、コンセプトをしっかりと持ち、スタジアムにどう反映するかが大事だと思います。

では、フロンターレはどういう考え方を等々力に持ち込むのか。それはやっぱり、一体感のある空間づくりかな、と思っています。

場内は、選手たちも「試合中の雰囲気は最高」と言っているように、今ある一体感を大事にしたい。ピッチとスタンドの高さの差があまりなかったり、等々力劇場と呼ばれる雰囲気であったり、それらをなくしてしまいかねないような造りはまず駄目だと考えています。

また場外も、一体感のある空間にしたいと思っています。今も選手バスとファン・サポーターが近くにいられますよね。そういった空間って、いいな、と思います。選手もファン・サポーターも一緒になって会場に集まり、試合に臨む。壁等で隔たれたりするより、一緒に戦い、一緒に泣き、笑い、一緒に楽しむ。クラブとファン・サポーターの間に妙な壁があっちゃいけない。日本のトップを目指そうがなんだろうが、いつも市民の身近にいる選手、クラブであるべきかな、と思っています。そういう空気を生めるスタジアムにしたいなと考えています。

——–次第3 意見交換——–

参加者

フロンターレが出したものは大変力があると思い感心したが、プロモーションはどこかで見たことがあるような気がした。フロンターレのコンセプトに盛り込んだ思いを受け止めてもらい、設計会社にはもっと自由な発想で斬新で市民が誇れるものを提案してもらいたい。

2点ほど、川崎市の資料の中で工事期間中に施設閉鎖をしないとあったが、1期工事と2期工事の割り振りが1期がメインで2期がサイドとバックになっています。ここを固定すると施設閉鎖をしないでやりくりするのが非常に難しいと思うので、柔軟な考えでやってほしい。

もう1点、今日も雨が降っているが、等々力のピッチは日本一だと思っている。スタンドが変わると芝の育成環境が変わると思うが、やはり芝の育成環境の配慮は譲れないと思っています。

川崎市・藤井氏

1期、2期でやっていくとあったが、今までの流れの中、課題があってメインに屋根がないという課題の大きさからまずはメインをやろうと。やったとしても開催できるかどうかを、今やっている作業としてはそれを検証している。

芝の話では非常にありがたく思っている。メインに屋根がなく、風が通りやすい非常に環境がよい。よそのクラブでは1日陽があたっているところがないところもある。それに比べると、等々力は優れている。それがスタジアムが大きくなった時に、屋根にも光を通す屋根もありますし、そういう配慮はしていく。芝がきれいなスタジアムは入った時に感じることがあると思います。

川崎市・岡氏

私たちも整備を進める担当として一気に作って壊したいという思いがあるが、市もいろいろな事業を行っている中、今年の3月に市の実行計画を策定しました。この実行計画を定める中で、財源的なものもあり、工期を分割せざるを得なかった。どうも申し訳ありません。

参加者

工期分割とかではなく、メインスタンドの機能をどう保持しながら工事を進めていくか。メインスタンドから始めるとそこをどう担保するか難しくなるのではないかという話です。

川崎市・藤井氏

もちろん簡単にできる話ではない。一番は利用されている方々、諸室がたくさん入っていて、それをどう一時的に外に出して、運営ができるのか。あとは必ずしもピッチが見える場所じゃないといけないか、外でもいいというのがあると思うので、そのへんを検証して、各団体と話をしていきたいと思っています。

川崎フロンターレ・岩永氏

今の件に関して、フロンターレとしても分割して進めるという案にまだ納得はしておりません。具体的に何がどこまで使えるのかわからないとそれで行きましょうと言えませんので、具体案を行政から待っている段階です。やり方を見せて欲しい。要点はメインスタンドの機能と観客のためのゾーン全体をどう作るか。席数や通路をしっかり組めないと、災害時の避難経路が組めないと試合を開催するわけにはいかない。売店、トイレも十分な数。マックスで言うと、今の競技場と同じぐらいの数があれば開催できるとは話をしている。もちろんそこからいくつかは削減されると思っていますが、基本的には今より縮んだ形だと厳しいとは話をしている。微妙なところはすり合わせていきたいと思っているので、具体案を知りたいと問い合わせているところです。

参加者

この競技場ができた40年代というのは競技=陸上競技やほかに一般の人が楽しめる競技は野球や相撲しかなかった。今は多種多様な競技があり、例えば川崎だったらアメフトだったり。一サポーターとしてはサッカーに限定したものにしたいがそれができないのであれば、複合スタジアムを目指すのであれば、陸上という名前を外して等々力スタジアムだとか、市民に親しめる名前のほうがいい。試合のない日でも人が集まる場所を目指すのであれば、このようなネーミングでなくてもいいのでは。逆に東京ドームでは野球場なのにドームだし、楽天のクリネックスタジアムだとか野球に関した名前ではない。なのでこれから先、川崎の未来を託せるようなスタジアムを目指したほうがいいと思う。

川崎市・藤井氏

役所的には「検討します」という答えになるが、個人的にはそう思います。陸上競技場ではなくてもいいと思うし、競技場と言うと競技をする場所というイメージがある。それとコンセプトの話ですが、岩永さんもされましたが、単純にサッカーを見に来るだけの位置づけだけではない気がする。フロンパークなどでイベントをやっていますが、それはサッカーだけじゃなくイベント目当てで来る人もいると思います。その流れでスタジアムでサッカーを見て、一連の流れで雰囲気作りをしているという部分はある。ただ今そこをどうこう決めるわけにはいかない。

川崎市・岡氏

サッカー専用スタジアムということに補足させていただきますが、今年3月に取りまとめた実施計画で説明しませんでしたが、第1種陸上競技場として入っているのは、そこに至るには平成20年の10月から検討委員会を設けて、検討してきました。その中ではサッカー専用スタジアムを作るべきだという意見をいただきました。緑地の中から野球場を他に持っていって、サッカー専用と作れないかなどいろいろな検討をしてきました。ただ、ほかに場所がないだとか、そういう経過をへて取りまとめられたのが実施計画です。

参加者

等々力の一体感いわゆる等々力劇場ですが、バックスタンドのピッチレベルの観客席を可動式にしてもらい、一体感を出すことが一番重要だと思うのでお願いしたい。

続いて、一層式と二層式では二層式のほうが観客数が入ると思いますが、一層式のほうが一体感が生まれると思う。ホームのゴール裏だけでも一層気にしてもらい、一体感とともにビッグフラッグの自由度が増すと思う。逆にアウェイ側のゴール裏は一体感を出させる必要ないので二層式。それを検討していただけたらと思います。

あとは自転車で来る人が多いので、先々に駐輪場を確保しておいたほうがいいと思う。今でさえ、いろいろな場所に止めており、見ため的にもそろそろやばいのかなと。

数年前に問題になった青いトラック。ぜひこの際だから青いトラックでいってほしい。最近駒沢も青いトラックになったのでぜひ行ってもらいたい。

クラブで作られた案でフロンターレミュージアムがあったが、ぜひ作ってもらいたい。ただ図面では小さいと思うので、もう少しスペースをとったほうがいい。

マツダスタジアムはコンコース1周できるが、実はカシマスタジアムもやっており、カシマスタジアムの場合は試合のない日、夜にコンコースでランニングできたりしている。

そこらへんを参考にしていただけたらと思います。

川崎市・藤井氏

個人的な部分ですがコンセプトがはっきりしてない部分があるのですが、最近試合前の様子とか見ていて、サポーターの温かさとか、ファミリー的な中で一体感のあるスタジアムだと思う。自転車でみんながきて、試合前にイベントで遊んで、試合見て、後半途中から急に一体感が出た。あれが今の等々力の長所だと思う。そういうコンセプトみたいなのをしっかり持って臨まないといけないのかなと思う。

今やっている段階としては設計の前の条件整理という段階。具体的に絵を書くという作業は業者さんから提案がありましたように、検討している段階。そうやって発注だとコンセプトを最大限理解してもらわないといけない。そのへんについて、みなさんから意見をもらえればと思っているので、大変ありがたい。

参加者

場内については十分検討されていると思うが、外観についてもサッカーに興味がない方でも一番目にするところでもあり、フロンターレや川崎市のイメージにつながるので、そこにはこだわりをもっていただきたいと思います。一般論では日本の競技場は構造物としての機能的デザインでいっている。そこをもっと建築物というとらえ方でデザインに優れたものにしていってほしい。

客席に関してですが、D案の可動式スタンドはメリットが高いと考えているのでぜひお願いしたい。ピッチレベルに人が入れるということもあるし、陸上競技場と併用でピッチに近づけるというのはある。セキュリティという面でも可動式であれば、セキュリティをしっかりしなければならない試合では可動式を出さず、フロンターレの試合では可動式をだしてピッチの近くでお客さんと触れ合えていいんじゃないかと。それと収容人数が増やせてメリットが大きいと思う。

それと僕は二層式のほうがいいと思う。どちらかと言えばゴール裏の一体感は一層式のほうがすぐれていると理解できるのですが、サポーターになる方を増やしたいと思うし、いろんな見方のニーズのお客さんを拾っていかないと、お客さんが増えていかないと思っている。今のバックスタンドの2階席は陸上トラックがすごく見えにくい。後ろの席でも非常によく見える状況がサッカーに見慣れない方でも満足感があると思う。ゴール裏だけが一層式だけでも面白いと思う。

最後に川崎市のほうから設計はコンペみたいなものを考えるというのをぜひお願いしたい。これはコンペをするといろんないい案がいろんな角度から出てくる。行政はお金のかかる工事のほうに目が行きそうだが、コストの面も含めて設計者にお金を払って、しっかりとした計画を立てさせると、コスト的にもクラブ的にもいいものができると思う。

川崎市・藤井氏

外観は考えていかないといけないと思う。等々力の場合は公園の中にあるし、そういうところも踏まえつつ等々力らしさを考えていかないと。それがコンセプトにつながってくると思う。外観で言えば緑化とかスタジアムを作っていくには太陽光とかいろんなものを合わせていかないといけないと思っているので検討が必要かと。

可動式についてもほかでも事例があるので、調べさせてもらいます。

一層式、二層式については両方とるわけにはいかないので、最終的にどちらかに決めないといけない話だと思う。個人的にはサポーターの近くで試合を見ていて、G大阪戦では2階席で見ていて、やはり1階ではまだ見にくいかなと。2階は2階でそれなりに楽しめたと思う。決して一体感が出ていなかったわけではないと思う。

コンペですが、役所でこれと決め打ちするよりはいろんな業者に話を聞いたほうがいいかと思う。

参加者

中原区に住んでいて、昔から等々力に応援しに来ていた。一体感とか芝について本当に素晴らしいと思っているので、保っていただきたい。

子供が多くなってファミリーでの観戦で安全が当たり前だが、ファミリーで観戦、多種多様な観戦ということにも力を入れて考えてもらいたい。

等々力全体の整備ということで、この町はフロンターレとともにいるんだなと思えるような聖地的なものを望んでいます。

アクセスについていろいろ検討していると思うが、一方向に統一するということもあるが、必ずしも最短距離がいいわけではない。遠いですけど、小杉や中原、いくつか分散のほうがあるかと思う。そのひとつとして多摩川の土手について整備は別だと思うが、多摩川と隣接しているということを踏まえて多摩川と等々力緑地を散歩したり、緑地に入りこむ。そこにスタジアムがあるという風に思っています。

デザインのコンペや説明会だったり、今後もこういう風に考えていると私たちに出していただいて、またその中で意見を言う場があればいいと思う。

川崎市・藤井氏

公園の話やアクセスの話があったが、我々も並行して公園全体をどうするか検討をやっています。今一つやっているのが、正面の広場をどうにかしたいと思っている。あそこはあまり人がいないし、正面広場という名前がついている中でなんとかしたい。あそこでイベントを打てるような広場になれば、そういう導線が作れればというのを検討しているところです。

参加者

工事中の導線確保について聞きたい。再編整備全体の中で競技場だけでなく、野球場の工事も始まっていくが、スケジュールの中で27年度以降工事が重なっているが工事が始まってからサッカー観戦者の中の導線の確保をどのように行っていくのか。野球場があるからこそ、サッカー専用スタジアムができないと思うが、5月24日付で丸子橋にある日本ハムファイターズのグランドが約3ヘクタールある土地が市の所有になりました。唯一ほかに移る場所がないという理由で野球場も建て替えるわけですが、あとからこのような事例や場所が出てくるのは明らかに役所側のミスリードではないのでしょうか。

川崎市・藤井氏

先に日本ハムファイターズについて。こちらについては国のほうと日本ハムファイターズと話がついてきた。具体的にそこのところの利用について野球場になっていくことになるだろうが、国のほうからもう少し周囲の話を聞いてから検討していただきたいという話を聞いています。今はこれぐらいしか言えません。日本ハムの野球場は河川敷にありまして、スタンドとか作れないフラットな野球場。等々力の野球場とは性質が違うということは知っていただきたい。

2期の安全対策ですが、野球場と2期が同じと書かれていますが、具体的に両者が同じタイミングで始めるかどうか、市のほうではもまれていない状況。具体的に安全対策などは今のところではない。今やっているのは当面の建て替え、メインスタンドを試合をやりながら安全対策を考えている。

参加者

いろいろな方が応援の一体感、スタジアムの一体感を指摘してもらいましたが、僕らのほうも一層、二層となってみないと盛り上げられるかわからないし、工夫して盛り上げることはできると思っているので、あまり問題とは思っていない。

今の等々力でバックスタンドで応援している理由として、1階の座席がないスペースがあることで、立って応援する僕らがゴール裏に行ってしまうと、座ってみないといけないような雰囲気になってしまう。一方でクラブのほうはせめてスタジアムのバックスタンドの1階席は応援が盛り上がるようなエリアにしたいねという話をしながらやってきたので、ぜひデッドスペースではないですが、座席のないようなスペースを作らないでほしいなと。味の素スタジアムでもマラソンゲートみたいなものがあるのですが、極力そういうのは避けてもらいたい。

スタジアムで感じるのは、いろんなサッカー場に行っても左右対称のスタジアムがほとんど。逆にフロンターレ側がホームになる池側のほうに客席を多く設けて、アウェイ側は座席数を減らすなど工夫をしてもらい、よりスタジアムを一体感を持たせることができるのではないかなと。そのへんが左右対称でなければならないというルールがなければ柔軟な対応をみせていただければなと思います。

カシマスタジアムにジーコ選手の銅像があるように、僕らもJ2から苦しい時代を支えてくれた“太陽”が引退するなり、そういう状況になったりしたら僕らでお金を集めたりするので、シンボルになるような銅像を建てたいなと思っているので、そのようなスペースを作ってもらえればうれしいなと思います。そんなに広大な土地はいらないので、市民、サポーターが一緒になにかやれるスペースを作ってもらえればなと。

川崎市が用意した資料で「他施設も参考に」と書いてあるが、フロンターレからの説明ではいろいろな写真を見せてもらっているが、川崎市では他施設というのはどういったところを見に行っているのか。

川崎市・藤井氏

マラソンゲートのようなスペースとは、現在芝の業者が管理しているスペースですが、こういうところは陸上競技場というところで空いている部分もあると思うが、そのへんを陸上のほうに聞いて逆になくていいのなら、なくしてもいいのかなと。ここまでは立って応援しているけど、ここから先は座っているなどにはせず、一体感出しやすいスタジアムにしていきたいと思います。

左右対称の話ですが、それこそ露骨に差をつけるのは海外を見に行ったことないのであれなんですが、どこまでかというのはあると思いますが、そういうのはいいんじゃないかなと。

本当に細かいことを言うのであればメインスタンドの選手のロッカーは同じですが、監督室はフロンターレ側にしかない。それはあえてそうしたのではないが。でもそれは検討していきたい。

銅像に関することでは今、正面玄関を入ってロビーのところに二つブースがあって、もともとレアル・マドリードが来たときに作ってもらって、サインを飾った。いつかはこのスペースにフロンターレがJ1で優勝したって入れようと話をして作った。ああいうところにフロンターレの何かを入れられたらいいのかなと。

他施設の競技場については、正直私などは4月から着任したこともあって見れていません。今までも業者にいくつか行ってみてもらって資料を集めている。ただやっぱり肌で感じるものがあると思うので、はっきりと言えなくても申し訳ないのですが、いきたいと思っています。

参加者

質問したのは、フロンターレは入場料の収入を増やしたり、来たお客さんに対してこういうものを作ったほうがいいと重きをおいて説明してくれたが、当然税金で作るものなので、限界があったり市営の競技場であれば安全面も考慮していかなければならないと思う。ぜひそういう視察があるのであれば行政の方も一番のコアな利用者のスタッフと回って、こういうのができないかという話をしてもらって、次に僕らが集まった時にこういう理由でできないだとか、説明してもらいたい。

安全面でお願いがあるのは雨降っていてコンコースが非常に滑りやすい状況なので、子供が良く転んでいるのを見るのでぜひ直してもらいたい。あと階段とコンコース。そのへんはお願いします。

参加者

フロンターレと既成概念にとらわれているなと。スタジアムが円形でなければならないことはないと思っています。マツダや楽天のスタジアムもめちゃくちゃな区画のスタジアムも何か参考になるのかなと。ここの緑地の区画も非常にスタジアムも外に押し出されているので、非常に区画の悪いところに建てることになると思います。ですが、必ず丸である必要はないと思うし、ホームがめちゃくちゃ熱くて、アウェイは屋根かかっていなくてぐらいやっていいと思います。スタジアムを斜め方向に作らなければならない。そうすることで風が必ずよく通る道ができるなど変な理屈をつけることで、自由な発想でコンセプトを作っていただければなと思います。

参加者

川崎市でやられている基本設計のところに反映させていただけるのかと思うが、基本設計が終わった段階で開示いただいて、改めてそこでパブリックコメントをとるなど、多額予算がつぎ込まれるのでやっていただいたほうがよいと思います。

川崎市・藤井氏

通常、基本設計というのはスタジアムの絵を書いていく段階で、今はその前段階。スタジアムの絵を書くに至ってどういう絵を書くか、それこそ3万5千人で陸上競技場で絵を書いてくださいではなくて、もう少し工事中も試合をしたいなどの条件設計をしている段階です。その条件がとんでもないのをつけてもしょうがないので、現実的な条件設定をつくるところで梓設計にお手伝いいただいている。

基本設計自体をどういう風に出すか。いろんな提案を受けつつ、どういう段階でみなさんに意見をお聞きする段階があるかは決まっていないが、今やっている条件整理を秋ぐらいまでにやっていきますので、当然こういう場を条件設定の前にやっていきたいと思いますので、なるべくこういう形でやっていきたいなと思っています。

参加者

条件を開示して、それに対して意見交換会だけでなく、パブリックコメントをとるような形をとっていただけたらなと思います。

参加者

試合のない日の使われ方、複合型スタジアムという話が岩永さんからあったが、この点を非常に重要に考えています。資料内で地域住民の方からの意見でもフロンターレと一緒に栄えていきたいと書いてありましたとおり、川崎市民全体から愛されるようなスタジアムにしていただきたい。それから試合のない日、こういう使われ方をする、だからこういう設計になっているんだという風にしないとできてから考えるようではよろしくないと思う。今、アイデアがあるのであればお聞かせください。

川崎市・藤井氏

当然、この話がこれから作るスタジアムとしては重要になると思う。我々、いろんな方を考える中で普通に考えれば、レストランやミュージアム。逆にみなさんにこういうものがあるなどの意見があればこういう場でお聞かせ願いたいぐらいです。よそ見てもレストランやミュージアム、あとはスポーツジムが多く入っている。うちで言えば等々力アリーナになるので、同じところに2つはいらないかなと。ただそれを考える時にやはりコンセプト。ここで何をもって多目的にしなければならないのということ。なんでもいいではなく、どういう目的で施設にしなければならないのか。それは今までみなさんおっしゃられたとおり、公園として今足りない部分であるとか、試合のない日にどう楽しめるのかなどです。それと防災機能は入れていかないといけないなと。今も防災倉庫みたいなのはあるのですが。むしろいいアイデアがあれば言ってもらえれば。

川崎市・岡氏

この計画をまとめる時に2年以上にわたってやってきた中で座長だったのは涌井さんという造園家の方なんですが。涌井さんが言うのは、今までは公共の建物を作ってしまって、あとは何ができますかというのを事業者たちに手を挙げさせて、そこに組み込んでいく。だがどうやらそのやり方はよくないと言われていて、最初に進出を希望したい事業者を選出して、うまいことそれを決めていき、その方がうまく事業展開をうまくやれるような施設を作れれば。ようは順序の問題。私もそういう形にしていきたい。新しいスタジアムはそれぞれスタンドの下の空間が大きい。いわば大きなビルと同じようなもの。それらをしっかり考えていきたい。市が決め打ちというより自由な発想で、周辺も含めて総合的に判断して民間の方でやりたい方がいて事業提案していただいたらそれにあうような形にしていく。

参加者

新しいスタジアムは3万5千人収容が想定。今の等々力の人数よりプラス1万人。サッカーが終わるとそれが一気に帰る。公園周辺の実施計画の中にどの程度含まれているのかなと。近隣住民からはこういうクレームが一番に来るかなと。その辺りをどのように考えているのか。

川崎市・藤井氏

地元の方が気にしているのはその点。我々が聞いているのは3万5千けしからんというのはない。大きくなれば人が増える。人が増えれば騒音とかポイ捨ての問題が出てくる。そのへんは考えてこいと言われている。実際1万人増えた時にたぶん駐車場が増やせないと思っている。増やしたところで道路の問題があるので、駐車場増やして対応しますという問題ではないと思う。そうすると基本的には徒歩や公共交通機関。徒歩については先ほど話があったとおり、決め打ちがいいのか複数用意するのがいいのか。そういうことを考えていかないといけない。あとはバスがそこのロータリーを出るのに下手したら10分ぐらいかかる。そういう状況で乗るんだったら歩いて帰るという人が増えて、住宅街が静かなのに試合の時だけうるさいという話になってくると思うので、バスまわりをどうにかしたいと思っている。あとは自転車。基本的には駐輪場というのはなくて、ここに置いてくださいなどをしっかり決めればいいと思いますし、その中で安全対策というものを考えていきたいと思います。

参加者

野球場やアリーナとかでもイベントがあると思うし、それが重なった時に考えなければならない。今も行政側が等々力に行く道を何も示していないから、行政がもっと示さなければならないと思うし、バスの料金にしても考えてほしいと思う。

川崎市・藤井氏

それも考えていきたいと思います。あとは商店街の人からも人が増えるので、商店街に人が流れれば活性化につながるので、あとは公園部隊だけでは考えられないので、いろいろなところと協力していこうと思っています。ルートを特定したらどうかという意見ですが、たくさんいただいている。我々も町内会の方とお話しをする中で、ここの通りにしたらどうかとか、積極的に通してくれとか、いやそれは困るとかもいる。最終的に細かい住宅地の中を通らないと通れないところもあるので、そういうところも検討している中で、今は考えている一つは国道409号をグルッと回ってもらうのがいいかと。ただそれだと道幅が狭い。ご指摘のとおりでルートを特定できればと考えているが、なかなか調整ごとが多くて、ご理解いただければと思います。

参加者

ホーム席とアウェイ席で差をつけてもいいじゃないかと意見をもらっているが、個人的にはせっかくゲストで来てもらって、川崎を代表するところに来てもらっているので、下手なところに入ってもらいたくない。席数の多い、少ないはいいと思うが、アメニティがないとかパウダールームがないとか、食堂や売店、トイレが少ないなんか妙なハンデがあると、我々もアウェイに行ったときに向こうは立派な席でこっちは芝生席なんだというスタジアムもあるが、アウェイの洗礼といってやってしまうのはよくないと思う。

ファミリーの話があって授乳室の設置があって、男性が子供を連れてくる場合もあるので、今の等々力は男性が使えるパウダールームがなくて、それは男女兼用で使えるようにしないと子供を連れて見に来るのは大変だと思います。

川崎市・藤井氏

ホームとアウェイが違うというのは我々も別にアウェイを落とすというのではなくて、一定レベルの中でホームにプラスということは考えられるかなと。男性の方が子供を連れてくるというのも多いと思うので、そのへんは考えたい。

参加者

フロンターレ側の要望が伝わっていると思うが、請願書として川崎市に提出しましたが、私も請願した経緯があるのですが、そもそもこれで網羅できているのかなと思っています。我々サッカー中心に要望あげていますが、利用者の観点として100パーセントではない、もれているところがあるのではないかと随分考えているのですが。逆に今川崎市のほうで設計のほうと話しをされている中で、我々の挙げていた以外のもので何か新たな観点、検討すべき観点、我々から挙がっていない観点があったのかどうか聞きたい。

川崎市・藤井氏

今やっている作業が今までいただいている要望、法的な整備、Jの基準、陸上の基準を横並びにして、それを全部乗せてみて、それが適切かどうか。それをどこまで条件として落としていく中で、我々独自の視点として、大きな防災のところ。3月のような大きな震災があったときにどう使うかを明確にしていかないといけない。あとはどうしてもどれくらいお金がかかるかは常に考えていかないといけないと思っています。今は全部を必要なものを拾い出している、またあれも足りない、これも足りないが出てくるので、それを整理したものをまた次回皆さんにお出しして、またお話がいただければと思います。

川崎市・鈴木直仁氏

皆さんもご存知だと思いますが、等々力陸上競技場整備基金ですが、今日も試合開始の3時間半前からフロンパーク、それとコンコースの9番ゲートの上あたりで取り組んでいきたいと思っています。3月11日の震災があって一時中断しましたが、5月15日の鹿島戦からまた復活して募金活動していますので、また皆さん募金していただければと思います。現時点ですが、基金の総額ですが30293359円となっております。今後ともご協力よろしくお願いいたします。

以上